「ボクシング界の至宝」井上尚弥選手が遂に4団体統一王者となり、来年は4階級目となるスーパーバンタム級への転級を宣言しました。次戦がタイトル戦となり勝利すれば一挙に「4階級制覇王者」です。
「4団体統一王者」は井上選手が世界9人目。もちろん日本人では初ですが、では「日本人4階級制覇」のチャンピオンはこれまで一体何人いるのでしょうか。世界の4階級制覇者一覧とともに、その凄い価値をあらためて考えてみました。(出典:Wilipedia、各スポーツメディア)
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日本人4階級制覇者一覧
男子のプロボクシングは現在、最近一部団体で新設の「ブリッジャー級」を含めると全18階級あります。体重としては、リミット47.61kgの最軽量ミニマム級から、90.72kg超の最重量ヘビー級まで数キロ単位で非常に細かく分かれます。
この18階級のそれぞれに王者がいるわけですが、そのうち2つ、3つと別階級を渡り歩いて王者になるのが「○階級制覇王者」です。
2022年12月時点で、4つの階級にまたがって全部世界ベルトを獲得した「日本人4階級制覇者」は、実は現WBOスーパーフライ級王者井岡一翔選手の一人だけです。
井岡選手はミニマム・ライトフライ・フライの各級王者となり、19年に挑んだWBOスーパーフライ級王座決定戦で、パリクテ選手をTKOに下し日本男子初の4階級制覇を達成しました。
https://twitter.com/TBSboxing/status/1602634440156401665
4階級制覇の価値とは
長いボクシングの歴史でも、日本人4階級制覇はいまだ井岡選手一人という希少度。最近は2階級制覇の王者は世界的に相当増えていますが、3階級以上となるとガクンと減り、世界でもそれほど多くはありません。
ボクシングの、とりわけ日本人が得意とする軽量級では、わずか1~2kgの体重の違いでもパンチ力やフィジカルに大きく影響するといわれます。
「下の階級ではKOを量産していたのに、一つ階級を上げただけで途端にパンチが効かなくなった」という例は枚挙にいとまがありません。
複数階級を制覇するには、単に体重を増やすだけでなく、そのウエイトに適合したパワー、スピード、スタミナなど総合力も上げていく必要があります。1つ上の階級であってもかなりのハードルですが、それを4階級以上も、体重にして数~10kgも増減させながら、現王者を倒したり世界ランカーら実力ある挑戦者を退けていく強さは、突出して難易度が高いといえます。
世界4階級制覇者一覧
井岡選手の次の日本人4階級制覇が誰になるのか、これから目が離せませんが、では井岡選手以外の海外勢ではこれまで何人の4階級制覇者がいるのか、以下一覧にまとめました。
◆世界の4階級制覇者一覧(22年12月現在)
・ロベルト・デュラン (パナマ)
・パーネル・ウィテカー (米国)
・レオ・ガメス (ベネズエラ)
・ロイ・ジョーンズ・ジュニア (米国)
・エリック・モラレス (メキシコ)
・ファン・マヌエル・マルケス (メキシコ)
・ロバート・ゲレーロ (米国)
・ミゲール・コット (プエルトリコ)
・エイドリアン・ブローナー (米国)
・ローマン・ゴンサレス (ニカラグア)
・ミゲル・アンヘル・ガルシア (米国)
・ドニー・ニエテス (フィリピン)
・サウル・アルバレス (メキシコ)
・レオ・サンタ・クルス (メキシコ)
日本人で今後達成しそうな選手一覧
長ーい世界ボクシング史でもたったこれだけしかいない、極めて価値ある4階級制覇王者。では今後、日本人4階級制覇を成し遂げそうなボクサーを「期待込み」で挙げてみました。
◆井上尚弥
すでに3階級を制覇し、世界屈指の「アンディスピューテッド王者」としていよいよ来年4階級目のスーパーバンタム級に乗り込むモンスター。
陣営や本人の意向では来春にもタイトルに挑戦し、二人目の「日本人4階級制覇者」となる可能性大です。彼の場合はさらに5階級、6階級と制覇を増やしていくことも大いに現実味がありそうです。
https://twitter.com/naoyainoue_410/status/1602692024737574912
◆田中恒成
こちらも3階級制覇王者ですが、現在は無冠。来年は井岡戦以来となるスーパーフライ級世界タイトルマッチに再び挑む意向で、勝てば日本人4階級制覇に。井上選手とどちらが先になるでしょうか。
https://twitter.com/soul_fighting/status/1602223221721686016
◆中谷潤人
「ネクスト尚弥」の呼び声高い若き実力者。フライ級王座を返上して、いよいよ来年はSフライ級世界戦が期待されます。まだ若くしかも長身・大柄なだけに、ファンの間では「6階級制覇も十分あり得る」との声もある期待の逸材です。
〈12月8日号さがみはら緑区版より〉
ボクシング S(スーパー)フライで白星発進 中谷潤人選手https://t.co/CyPdOLbjaG— タウンニュースさがみはら緑区編集室 (@tn_s_midori) December 8, 2022
◆寺地拳四朗
ライトフライ級では「モンスター並み」に無敵を誇る実力者の寺地選手。まだベルトはこの1階級だけですが、来年は階級上げの意向ともいわれます。体のフレームも大きいので、どこまで複数階級を支配できるか、あとは年齢との戦いでしょうか。
強すぎ!笑 pic.twitter.com/kljvbhzGjR
— 寺地 拳四朗 (@KenshiroooooKen) December 13, 2022
◆番外編◆
・武居由樹
K-1王者から転向後、デビュー以来6連続KO勝利と抜群の快進撃を続ける武居選手。来年はいよいよ世界王座挑戦が視野に入ります。その後は複数階級制覇も視野に入りますが、あとは体のパフォーマンスや年齢とのバランスが課題になりそうです。
・那須川天心
こちらもキック界最強の地位から鳴り物入りのボクシング転向。まだデビュー前ですので将来はまったく見通せませんが、年齢が若いだけに、Sフライ、バンタム級など「軽め」の階級から参戦すれば、30歳前後までに4階級を制覇する可能性はゼロではないと思われます。
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- 井上尚弥がいよいよ来年Sバンタムへ。4団体統一に続き4階級制覇の偉業なるか
- 日本人4階級制覇者はいまだ井岡一翔ただ一人。日本人3階級制覇は尚弥ら6人
- 4階級制覇はパンチ力など総合力の高さ必要で難度MAX。世界でもまだ20人ほど
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