入国ビザの取り消しで、世界全豪オープンを断念せざるを得なっかったテニスの世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)の今後に注目が集まっています。
ジョコビッチ自身は、反ワクだと一部拡散している人がいるがそれは誤解だ!と主張していますが、では、なぜこれまで拒否してきたのでしょう?
その理由と、今後生じるであろう課題についてまとめます。

目次
ジョコビッチは反ワクではない
ジョコビッチは決して反ワク派ではないとの理由がいくつかの事実があります。
今回のビザ問題で、ファンやセルビアの政治家がジョコビッチを擁護し、またビザ問題によって反ワク活動家たちは大いに盛り上がり、彼は英雄であり、選択の自由の象徴とされています。
しかし、ジョコビッチは彼らの過激な立場を明確に支持するようなことはしていません。
2020年の「全米オープン」では「どんな種類の予防接種にも反対しない」と明言しています。
しかし接種の義務化には繰り返し異を唱えており、進化し続けるウイルスに対する接種の効果に疑問を呈してきた。
ジョコビッチは、できるだけ現代医学を避け、自然療法を模索しています。
それは幼い頃から抱えていたアレルギーであり、当時はスタミナもありませんでした。その後グルテンアレルギーであることが判明し、食生活を見直したところ、これらが解消したのです。
2015年にジョコビッチはグルテンフリーの食生活についての本を執筆しており、"自分の体にとってベストなものを選択する選択肢 "を持ちたいと語っています。
つまり、自分の体質とパフォーマンスに非常に繊細に気を使っていて、体に入るものに敏感であるということです。
旅行や大会に出場するために「誰かに接種を強制されたくはない」と話していました。

今回の騒動の課題
この主張を貫いてゆくと、コロナ禍が収束しない限り、彼の今後のテニス人生に大きな影響を与えることが予想されます。
全仏オープン(5月~6月)
「今週末から採用された接種パスは、フランスでの大会のために海外からやってくるアスリートにも適用される。したがって、ジョコビッチは接種を受けなければ、フランスのグランドスラム期間中は受け入れられない」と報道されました。
フランス政府関係者も、未接種の選手は出場できないことを明言しています。
ウィンブルドン選手権(6月~7月)
現時点では10日間の隔離で出場できる見込みだが、今後の感染状況次第で他国と足並みを揃える可能性もあり、感染が収まらない限り厳しいものとなる可能性が高い。
全米オープン(8月~9月)
「世界王者が米国での出場禁止にも直面している。春の大会では2回接種が義務付けられており、全米オープンもそれに続くことになる」と米誌は報道し、
「サン」も「米国は例外的な状況を除いて、訪問者に2回接種を要求する。」としています。
また、4大大会以外の大会でも、この流れはとどまらず、同様の義務が課せられる可能性が高く、ジョコビッチが今後ほとんどの大会に出席できない状況が続く可能性もあります。
昨年1月に、フランスの保健当局が、新型コロナウイルスの感染症COVID-19にかかったことのある人は、同感染症の接種は1回にとどめるべきだとの見解を示されたことはありますが、2回打っても、6か月で、免疫が低下し、ブレークスルー感染が生じることが分かっている現在では、1度感染すれば、永遠に免疫ができて、接種の必要はないとの考えはほとんど支持されないと思われます。

ジョコビッチ騒動の世界の反応
ジョコビッチの接種に対する態度が一流のテニスプレーヤーにとってどれほど珍しいことかを解説しました(エコノミスト誌)。
協会名 | 一般国民(大人) | 男性エリート選手 |
---|---|---|
ホッケーリーグ(US) | 73% | 98% |
バスケットボール協会(NBA、US) | 73% | 97% |
サッカー協会(US) | 73% | 95% |
MLB(US) | 73% | 87% |
サッカーPremier League (英国) | 85% | 88% |
サッカーSerie A(イタリア) | 88% | 97% |
サッカーLa Liga ( スペイン) | 98% | 97% |
サッカーLigue 1( フランス) | 95% | 97% |
サッカーBundesliga(ドイツ) | 85% | 95% |
テニスプロ協会 (トップ 100 男性) | 78% | 96% |
プロゴルフ協会 | 78% | 83% |
国民の健康をリードすべきエリート選手がとる態度ではないと指摘しているようです。
ATPの声明(抄訳)
ノバク・ジョコビッチのビザ取り消しを支持する決定が下され、深く遺憾な一連の出来事に終止符を打つことになりました。最終的には、公衆衛生に関する法的機関の判断は尊重されなければなりません。事実を把握し、この状況から学びを得るためには、さらに時間が必要です。
このような事態に至った経緯はともかく、ジョコビッチは我々のスポーツ界で最も偉大なチャンピオンの一人であり、彼が全豪オープンを欠場することはスポーツ界にとって損失です。ジョコビッチにとってここ数日がいかに激動的であったか、そして彼がメルボルンでのタイトル防衛をどれほど望んでいたかを私たちは知っています。我々は彼の無事を祈るとともに、近いうちに彼がコートに戻ってくるのを楽しみにしています。
ATPでは、引き続き全選手に接種を強く推奨しています。
みんなの感想
私は状況を判断するにはあまりに知識不足です。
私が知っているのは、ノバクはいつも最初に選手のために立ち上がる人物だということだ。しかし、私たちの誰も彼を支持しませんでした。
強くなれ、@DjokerNole
ネットの反応
この混乱の最大の敗者はトーナメントです。
唯一の良いニュースは、テニスについて希望を持って、話し始めれることです。
みんなの感想
ノバクの失敗を責められるべき人たち。
1) ノバク自身
2) クレイグ・タイリー(トーナメントディレクター)とTAの他の誰かが、政府の接種の規則を回避しようと決めたこと
3)さら、にノバク
4) ノバクが飛行機に乗る前に入国を明確に拒否しなかった豪政府
出典:Twitter

まとめ
要約すると...
- ジョコビッチは反ワクではないとの見方を検証した
- ジョコビッチの接種を拒否した理由と今後の大会出場の可能性についてまとめた
- エリートプレーヤとして、取るべき態度ではないとの意見や、今回の騒動の責任は彼だけにあるのではないと反応がある

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