ボクシングの現パウンド・フォー・パウンド最強、四階級制覇王者でスーパーミドル級4団体統一王者のサウル〝カネロ〟アルバレス選手が、次戦で再びライトヘビー級に上がることが分かりました。
相手はWBA世界同級スーパー王者のディミトリー・ビボル選手です。ビボル選手の戦績や強さとは?カネロ選手はなぜ次戦でライトヘビータイトルに挑戦するのか、背景事情をまとめました。(出典:Wikipedia、各スポーツメディア)

ディミトリー・ビボルの戦績
昨年Sミドル級を見事統一し連勝街道をばく進するカネロ王者。陣営は「次はクルーザー級だ」と語り、5階級目のベルトを狙うのではとの見方もありましたが、結果は19年に一度WBO王者のコバレフ選手を下し王座をつかんだライトヘビー級で、再び王座に挑戦することになったようです。
メディアによれば、5月7日に米ラスベガスでWBAのディミトリー・ビボル王者と対戦。そして9月17日にはまたまたミドル級に戻り、現IBFミドル級王者のゴロフキン選手と3度目の対戦を行う計画とのこと。

実はカネロ陣営には「5月=WBCミドル級王者チャーロ兄、9月=前Sミドル級王者ベナビデス」の対戦オファーも舞い込んでいたそうです。しかしカネロ王者は、同じラテン系で素行が悪く「悪童」と呼ばれ、荒々しいパワーボクサーのベナビデス戦を忌避し、比較的〝安全パイ〟なビボル&GGGコースを選んだともされます。

いずれにせよ毎年恒例、5月上旬のメキシコの祝日「シンコ・デ・マヨ」に合わせた米でのビッグマッチとして、再びライトヘビー級タイトルに挑むカネロ選手。では王者ディミトリー・ビボル選手とはどんなボクサーなのか、戦績や強さを見ていきましょう。
https://twitter.com/MatchroomBoxing/status/1497338472952057860
プロフィール
ディミトリー・ビボル選手のプロフィールは以下の通りです。
本名 | ディミトリー・ユルイェビッチ・ビボル | |
---|---|---|
通称 | ? | |
出身 | キルギス・トクマク | |
国籍 | ロシア | |
誕生日・年齢 | 1990年12月18日生まれ | |
身長 | 183cm | |
リーチ | 183cm | |
アマ戦績 | 60勝9敗(5KO) | |
プロ戦績 | 21戦21勝(11KO) | |
デビュー | 2007-04-13 | |
経験階級 | ライトヘビー級 | |
利き手 | 右 | |
タイプ | オーソドックス | |
KO率 | 58% | |
入場曲 | ? | |
SNS | Twitter | |
その他 | 韓国の母 ジュニア(U-17)で2つの世界選手権金メダル |
戦績一覧
ディミトリー・ビボル選手の戦績は20勝(11KO)無敗です。一覧は以下の通りです。
戦 | 日付 | 勝敗 | 対戦相手 | 対戦相手国籍 | 時間 | 内容 | 備考・会場 |
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21 | 2022年11月5日 | 勝利 | ヒルベルト・ラミレス | メキシコ | 12R | 判定3-0 | WBA防衛12 |
20 | 2022年5月7日 | 勝利 | サウル・アルバレス | メキシコ | 12R | 判定3-0 | WBA防衛11 |
19 | 2021年12月11日 | 勝利 | ウマル・サラモフ | ロシア | 12R | 判定3-0 | WBA防衛10 |
18 | 2021年5月1日 | 勝利 | クレイグ・リチャーズ | イギリス | 12R | 判定3-0 | WBA防衛9 |
17 | 2019-10-12 | 勝利 | レニン・カスティージョ | ドミニカ共和国 | 12R | 判定3-0 | WBA防衛8 |
16 | 2019-03-09 | 勝利 | ジョー・スミス・ジュニア | アメリカ合衆国 | 12R | 判定3-0 | WBA防衛7 |
15 | 2018-11-24 | 勝利 | ジャン・パスカル | カナダ | 12R | 判定3-0 | WBA防衛6 |
14 | 2018-08-04 | 勝利 | アイザック・チレンバ | マラウイ | 12R | 判定3-0 | WBA防衛5 |
13 | 2018-03-03 | 勝利 | スリバン・バレラ | キューバ | 12R 1:41 | TKO | WBA防衛4 |
12 | 2017-11-04 | 勝利 | トレント・ブロードハースト | オーストラリア | 1R 3:00 | KO | WBA防衛3 |
11 | 2017-06-17 | 勝利 | セドリック・アグニュー | アメリカ合衆国 | 4R | TKO | |
10 | 2017-04-14 | 勝利 | サミュエル・クラークソン | アメリカ合衆国 | 4R 1:40 | TKO | WBA防衛2 |
9 | 2017-02-23 | 勝利 | ロバート・ベリッジ | ニュージーランド | 4R | TKO | WBA防衛1 |
8 | 2016-10-29 | 勝利 | エヴゲーニイ・マクティエンコ | ウクライナ | 10R | 判定3-0 | |
7 | 2016-05-21 | 勝利 | フェリックス・バレラ | ドミニカ共和国 | 12R | 判定3-0 | WBA暫定・世界ライトヘビー級タイトルマッチ |
6 | 2016-02-18 | 勝利 | クレイトン・コンセンシオン | ブラジル | 4R 2:44 | KO | |
5 | 2015-11-04 | 勝利 | ジャクソン・ジュニア | ブラジル | 4R 1:59 | TKO | WBAインターコンチネンタルライトヘビー級王座決定戦 |
4 | 2015-08-27 | 勝利 | フェリペ・ロメロ | メキシコ | 8R 2:38 | TKO | WBC全米ライトヘビー級王座決定戦 |
3 | 2015-05-22 | 勝利 | ジョーイ・ヴェガス | ウガンダ | 4R 1:10 | TKO | |
2 | 2015-04-10 | 勝利 | コンスタンティン・ピテルノフ | ロシア | 3R 1:12 | TKO | |
1 | 2014-11-28 | 勝利 | ホルヘ・ロドリゲス・オリベイラ | ウルグアイ | 6R 1:44 | TKO | プロデビュー戦 |
ディミトリー・ビボルの強さとは【動画あり】
ディミトリー・ビボル選手はアマ時代に250勝以上を挙げているトップ選手。非常に技術や基礎がしっかりしたボクサーだといえます。

スタイルはとてもクレバーなアウトボクシングとの評。鋭くスピードのあるジャブで相手を崩し、右ストレートを打ち抜くのが得意の形です。
ただ身長183cmはライトヘビー級の中では大柄とはいえず、フィジカルは平均的。その分ハンドスピードが速くジャブのタイミングも一級。相手の足を止め長い間合いからワンツーと右ボディを放ち、自分のペースを乱さない安定感あるボクシングだとされます。
一方でタイプ的に「突進型のパワーパンチャー」は苦手ともいわれ、上背はないもののフィジカルに優れるカネロ選手とどう攻防するのか注目されます。

ではビボル選手の試合動画を以下にご紹介しましょう。
↓19年のカスティーリョ戦
↓昨年のリチャーズ戦
↓22年そして、カネロ戦
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DAZN3つのポイント
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ディミトリー・ビボルの海外の評価まとめ




出典:https://youtu.be/YlwiPVh7KzA
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- 5月にラスベガスでLヘビー級「王者ビボル vs カネロ」戦決定か
- カネロは9月にもGGGと第3戦へ。チャーロ&ベナビデス戦を忌避?
- ビボルは高い技術と安定度のアウトボクサー。戦績19戦でまだ無敗
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