箱根駅伝2020がいよいよ1月2日、スタートです。このほど区間エントリー選手も発表され各大学は臨戦モード。ところでこの区間登録選手、直前に交代可能ってご存じでしょうか。
今回は箱根駅伝を10倍楽しむために、レースの「妙」でもあるエントリー選手と補欠との交代などのルールを分かりやすく解説。過去に「えっ、マジで!?」という驚きの交代はあったのかも探りました。
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箱根駅伝のエントリールール・補欠交代を分かりやすく解説
今回が96回目という非常に歴史ある箱根駅伝2020。シード権を得たり予選を勝ち抜いた20大学と関東学生連合の計21チームが、新春の東海道・箱根路を駆け抜けます。
箱根駅伝はコース全長200km超という世界的にも希有な陸上のロングランレース。全10区間を2日間に分けて走り、一区間が20km超もある非常に長丁場の過酷な大会です。
「大学駅伝の最高峰で一番人気」なことは昔から有名ですが、出場する選手のルール、いわゆる「エントリー&補欠ルール」は意外と知られていないかも。レースの大きなポイントでもあるエントリーや補欠交代のルールを理解すれば、観戦がより楽しめると思いますので、分かりやすく解説してみました。
箱根駅伝主催の関東学生陸上競技連盟が定めた開催要項によると、現在の出場選手の主な条件は以下のようになっています。
箱根駅伝エントリールールの基本
(1)エントリーには「チームエントリー」と「区間エントリー」がある
(2)1~10の各区間は1人1区しか走れない(1人で2区以上は出走不可)
(3)選手はエントリーをもって出場とし、選手は最大4回しか出場できない(つまり「留年して5回目」などは不可)
(4)各大学は最初に16人の「チームエントリー」を行い、後日各区間を走る「区間エントリー」10人と補欠6人を決める
(5)区間エントリーは、往路復路のレース開始70分前に交代可能
(6)各区間の選手交代は補欠者と行い、最大4区間まで認める
(7)各区間同士での交代は認めない
このルールは、選手のケガや事故などに備え選手の体を守ろうとするのが本来の目的。「号砲の70分前」というかなり直前に、4人まで交代できるという規定も、不慮のアクシデントなどに対応するためです。
ただ競争が激化している現在は、「戦術的」にこの交代カードを用いる例もある様子です。箱根駅伝は区間ごとに特徴が大きく異なり、特に山の区間などは特化して練習した選手が起用されるのが通例。
しかしスポーツだけに好不調の波や思わぬケガなどもあるため、首脳陣はギリギリまで見極めようと、エース格の選手を敢えて「補欠」登録。元来補欠の選手を〝当て馬〟に指名して、直前にエース格と入れ替えることもあります。
今や上位校では実力が伯仲し勝敗が僅差なことが多いだけに、選手の調子や他校の配置を分析して、レース当日どんな「用兵」にするかも、ファンには見所の一つになっています。
本日 #箱根駅伝 区間エントリー!
正競技者10名 補欠競技者6名以内
メンバー変更
・往路、復路とも、当日レース開始70分前
・正競技者と補欠競技者の交替は4名まで
・変更は正競技者と補欠競技者との交替のみとし、正競技者間での区間変更は認めない。 pic.twitter.com/5tZB6Iic7s— EKIDEN_MANIA (@ekiden_mania) December 29, 2019
過去に驚きの交代は?
選手を守り、チームにショックが大きい「途中棄権」などを防ごうというのが大目的の箱根駅伝エントリー&補欠ルール。「2区の選手が不調だから、4区と交代」といった行為が禁止されているのもそのためです。
それでもルール上は補欠選手を「フリーハンド」で配置できるメリットもあるのは事実。では過去に驚きの選手交代はあったのでしょうか。
意外にサプライズはなし?
詳しいファンや元箱根ランナーの体験談によると、結論から言えば「サプライズはほぼない」そうです。これは以下のような理由からだといいます。
・前述のように選手はそれぞれ特性があり、持ちタイムなどからも走れる区間は大体決まっている。それは他校でも概ね推測できる
・このため通例は監督が登録前に予め、区間登録選手には「お前は当日○○と交代する」、補欠には「当日△区を頼むからな」などと伝えてある
・選手にさえ意表を突く起用ではチームに動揺を呼び、メンタル面でレースに支障を来す
本当に間際まで起用に迷うのは「山のスペシャリストが2人いるが、どちらにするか」と、能力が非常に競っているケースなどごくわずかだそうです。
アクシデント交代の例
というわけで意外にも「切り札で使う」ことは少ない箱根駅伝のエントリー&補欠ルール。ただ過去にはまさかの気の毒なアクシデント交代はあったようです。
■例1 94回の関東学連。13年ぶりの東大ランナーとして出場するはずだった1区の近藤選手が、インフルエンザ発症で当日変更を余儀なくされた。
■例2 74回の山梨学院。前年2区でその後22年破られない大記録を出した古田選手が突如棄権。寝耳に水のチームは14人目の補欠選手をやむなく起用。
■例3 88回の東農大・津野選手が5区スタート後意識朦朧になり、先頭から40分も遅れて辛うじて往路ゴール。午前9時ごろから体調不良だったが、既に制限時刻を過ぎており交代不可だった。
「現役で東大を受験した際には不合格となり、浪人生活をしながら1日20km近くを走り込んでいたという」→明日の#箱根駅伝、関東学生連合チームで1区を走る東大・近藤秀一選手のエピソードです。
〈オープン参加の関東学生連合チーム。彼らが箱根駅伝を走る理由は?〉 https://t.co/3vyHPaMGbl— 文春オンライン (@bunshun_online) January 1, 2018
箱根駅伝の補欠交代ルールへのみんなの反応
みんなの感想
正月早々、僕は胸が切なくなります。事前エントリーから外れた選手たちのことを想像してしまうから
ネットの反応
どうしたものか。「知ってる人が箱根駅伝走ります」みたいなツイートあってよくよく見たら当日補欠と交代確実な選手だった…
みんなの感想
うーん、そうだよな…同級生から連絡が来たり親戚一同が大盛り上がりをしてて、「自分は走らない」とは言えないよな
ネットの反応
区間エントリーから読む第96回箱根駅伝。直球と変化球が交錯する各校の“戦術駅伝”やいかに
みんなの感想
ルール知る前はただ勝負や記録を見て楽しんで終わってた。知った今はエントリー発表から複雑な気持ちで一杯。だからこそ選手全員、どんな状態であれ応援したいと思う
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
ココがポイント
- 箱根駅伝では「70分前交代可能」など細目ルールあり
- 最大4区まで補欠と交代でき、エース格投入の例も
- 実際は「裏かく戦術交代」は少なくケガ対応が主目的
「多めの補欠」「戦術交代可能」といったルールは箱根駅伝など一部の長距離駅伝特有だそうで、公平性のためにも、一般的な駅伝ではケガや病気以外では交代禁止が原則のようです。
ただ箱根は異例の長さや過酷さもあり、かつて途中棄権などが相次いだため、近年になって現行のルールを導入。エントリーや出走できる選手が増えたことは、選手の健康保護にプラスなのはもちろん、チーム力の底上げなど最近の「実力伯仲」「競争激化」の要因にもなっているといえそうです。
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