米国で行われた全世界注目のボクシング・ライト級世界4団体王座統一戦。結果は若き王者ロペス選手が、トップPFPに君臨してきた3団体統一王者ロマチェンコ選手を下馬評を覆して3-0の判定で破る大波乱の結果になりました。判定を聞いた多くのファンは大差のロマ敗戦に唖然。「疑惑の判定だ!」との異論も噴出しています。
そもそもボクシングの判定基準とは?ジャッジによる判定基準をわかりやすく解説するとともに、公平さに向けた「AI導入」の現状も調べてみました。(出典:Wikipedia、各スポーツメディアなど)

◆ボクシング◆ 2025年2月24日(月・祝) 中谷潤人 vs ダビド・クエジャル 堤聖也 vs 比嘉大吾 那須川天心 vs ジェーソン・モロニー他 ![]() |
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ボクシングの判定基準に疑問の声
「2020年最大級」のこの1戦。一進一退で非常に微妙に見える戦いの末、12R終了のゴングが鳴り、世界のファンは「どっちが勝ったの?」と固唾を飲んでリングアナウンサーの言葉を待ちました。しかし読み上げられた公式スコアには驚きの声が。「116-112、119-109、117-111」でロペス勝利というまさかの結果に「10ポイント差って何だ!」「大差過ぎだろ」「結果が逆じゃないか」など、ネットは騒然となりました。
この試合、ボクシングメディアやプロボクサー、解説者らも見方が分かれる大変難しい内容でした。例えばベテランジャーナリスト三浦勝夫氏は「初回から7回までほぼ一方的にロペス。ただ2Rはロマチェンコ優勢。8~11回まではロマが挽回を図り、最終回はロペスが打ち勝った印象」。米の名ライターや現役ボクサーも「スコアより競ってはいたがロペスが流れを支配した」「ロマは元々スロースターターだが、今回は度が過ぎた」と、判定は妥当だとの見方もあります。
一方で、元3階級制覇王者マルケス氏は「ジャッジたちは試合をちゃんと見ていなかったようだ。私は116-112でロマの勝ちだ」と憮然。メディアでも「どっちに転んでもおかしくなかったが、ロペスは左目が腫れた。ロマの10点差負けは異常」と、米国人ロペスが地の利で贔屓されたとの意見も多く聞かれました。

長いボクシングの歴史では、注目の対戦で過去何度も「疑惑の判定」が繰り返されてきましたが、その度に「大事なのは手数の多さ?有効打数?ダメージ?」と、わかりやすくない判定基準への疑問がファンから噴出してきました。素人にはどうにも差が分かりにくい今回の「ロマvsロペス」でも、またぞろ「判定基準問題」が浮上したようです。
ボクシングの判定基準をわかりやすく解説
ではボクシングの判定基準とはどういうものなのか。JBC公式サイトなどを頼りにわかりやすく解説してみましょう。JBCや専門サイト情報を総合すると、ボクシングの判定基準には大きく以下の4項目があります。
■ボクシングの判定4基準
①有効なパンチによってどちらが相手により深いダメージを与えたか(有効打=クリーンヒット数)。
②どちらがより攻撃的だったか=アグレッシブさ、パンチの手数(ただしガードを固めて前進するだけでは評価されない)。
③どちらがより防御技術を駆使して相手の攻撃を防いだか=ディフェンス力(ただし攻撃せず逃げ回るだけでは評価されない)
④どちらの試合態度が堂々としていて戦術的に優れていたか。どちらが主導権を握っていたか(=リングジェネラルシップ)。
これらをリングサイドに座った3人のジャッジがラウンドごとに10点満点の減点法で採点。互角なら10対10、一方が4項目で優勢な場合10対9。ダウンした場合その回数によってさらに減点幅が大きくなります。

■マストシステムでより点差大きく
そして現在、世界的に採用されているのが「10ポイント・マストシステム」。これは必ず片方の選手に満点の10点をつけるものです。近年の世界タイトルマッチでは極力「10対10」としない「ラウンド・マスト方式」が採られることが多く、なるべく点差を大きくさせる傾向にあるとされます。

さらに上記4項目の判定基準には優先順位があり、概ね「有効打>手数>ディフェンス>リング・ジェネラルシップ」だとされます。しかし、まさに今回の「ロマvsロペス」のように、例えば「A選手は軽い有効打が多かったが、B選手は試合の大半で手数が上回り、リングジェネラルシップもよかった」といった場合、結局ジャッジの主観に委ねられ、採点結果が割れる一因にもなっているようです。

ボクシングの判定にAI導入の現状
わかりやすくボクシングの判定基準をご説明したつもりが、結局「最後は人の判断」ではかえってわかりにくくなったでしょうか…。要は人でなく機械が判定すればより公平になりそうですが、ではボクシングでは、他の競技のようにAIを判定に導入する動きはあるのでしょうか。
現在主に海外のTV中継では、「CompuBox」という2人のオペレーターが有効打やパンチ数を目視でカウントするスコアリングシステムが導入されていますが、これもある意味〝主観的〟。そこでボクシング業界ではいくつかの「AI導入」が研究されているようです。
例えば、野球の打球などを追尾するスタットキャストの活用。赤外線カメラとAIを組み合わせ、選手の体表温を視覚化して「ダメージの大きさを表す」仕組みです。選手がパンチを浴びると内出血が起こり選手の体表温が下がることを利用し、ラウンドごとの「ダメージ度」を可視化。公平な採点につなげようというものです。
また東京五輪では採点の透明性を高めるため、間近で見るレフェリーが「有効」と判断したパンチを瞬時に表示する機器の導入も検討されています。これにより、ジャッジが判定しやすくし、公平性を高めようとする試みです。

https://twitter.com/Jabf_revival/status/1199845066790977536
ボクシングの判定基準への疑問の声
みんなの反応
井上尚弥もロマ戦の判定に疑問「???」クエスチョンマーク3連発
ネットの感想
やっぱり判定はもやもやするわな。KOで決着つけないと
みんなの反応
最近、手数優勢で有効なクリーンヒットが評価されない傾向がある
ネットの感想
ロマ明らかに手数少ないしコンディションもキレてる感じがしない。ロペスが支配していた
みんなの反応
ドローならまだ納得いくけど、負けはないよな〜
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- ロマチェンコvsロペスは全く予想外のロペス判定完勝。判定内容に疑問も
- 判定基準は有効打、手数、防御力、試合態度の4つ。有効打の多さが最重要
- ただ現実は難しい判断多く。ダメージを可視化するなどAI導入も研究が進む
パッキャオvsブラッドリー、カネロvsゴロフキン、村田vsエンダム……過去に疑惑の「?」判定は数々ありましたが、多くの場合「白黒決着をつけよう」とさほど間を空けずに再戦が行われるのが、ボクシング界の「よき慣わし」ともいえます。
今回、納得のいかないロマチェンコ選手は再戦への含みを持たせ、両者同じプロモーターだけにすぐにも決まるとも思われましたが、ロペス選手は「(ロマ側は)試合前に再戦条項をくれず片道契約だった。今は、彼がその契約を受け止めなければならない」と指摘、再戦を拒否したそうです。
そもそもロペス選手はライト級では軽すぎ、逆にロマチェンコ選手は重すぎ適正階級ではないともいわれます。両陣営が今後どんな選択肢をとるのか。しばらくライト級のざわつきが続きそうです。
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