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格闘技

プロレスはやらせ?どこまでシナリオ?楽しみ方を解説

日本のプロレスは今、再び大きなブームを迎えているといわれます。最大団体・新日本プロレスの売上高は50億円近くに拡大。公式サイトアクセス数は100万を優に超えるほどです。

一方でプロレスファン以外には「あれってやらせじゃないの?」「ショーでしょ」といった見方が昔から根強くあります。

「プロレス=やらせ」説は本当なのでしょうか。どこまでが演出でどこまでがガチなのか?今回はそんなプロレスにまつわる素朴な疑問や楽しみ方に迫ってみました。(出典:Wikipedia、各スポーツメディア)

「終戦直後、街頭TVのプロレス中継に何千人も黒山の人だかり」って映像みたことある。何でこんなに人を魅了するんだろう…

 

◆ボクシング◆
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プロレスはやらせなのか問題

昭和の「力道山・馬場・猪木」時代から、タイガーマスクや大仁田・前田・武藤・長州・三沢ら人気レスラーが脈々と受け継ぎ、今なお新たに盛り上がりをみせるプロレス

ある意味ボクシング、MMA、K-1などの他格闘技とは違った層の熱心なファンが強く支持していますが、プロレスには古くて新しいある問題が。それは「やらせ」です。

一体プロレスとはどこまでがやらせなのか、逆に「そうじゃない」のか。〝プロレス初心者〟が感じる素朴な疑問を調べてみました。

そもそもプロレスとは

プロレスの歴史は五輪のレスリング競技より古いといわれ、英国などが発祥の原始的な格闘が起源とされます。そして現代のプロレスに直接つながるルーツは、19世紀に米国でサーカスの出し物として行われていた「カーニバルレスリング」との説が有力です。

当時レスラーは旅芸人として、観客相手などに模範試合をしてたというわね。まさに格闘ショー

日本には1920年代に米国からもたらされ、力道山がデビューした51年が「日本のプロレス元年」と呼ばれています。

「やらせ問題」の発端

日本での「プロレスやらせ問題」の発端はまさに「元年」の力道山時代だといいます。当時力道山が自分より大柄なアメリカ人選手を空手チョップで次々と倒し、米国に敗戦した直後の鬱屈もあって国民的熱狂を呼びました。

一方で「あんなチョップ程度で鍛えたレスラーが倒れるか?」と冷めた声もあり「やらせ説」が浮上。ただし「プロレス先進国」米国では、最大手団体WWEが株式上場していることもあり、早くから「これはシナリオがあるショービジネス」と公言しています。

日本でも一般紙はプロレスをスポーツではなくエンタメに分類。だから運動面にプロレスの記事は載らない

エンタメと「ブック」

前述の通り米国では「サーカスの出し物」が由来でもあり、プロレスにシナリオがあるのは公然のこと。日本では興行面の配慮もあるためか、それを公言する団体はありませんが、現実に選手同士の裁判の判決で「事前に打ち合わせがある」ことが明記されています。

プロレスのシナリオは「ブック(台本)」や「アングル(筋書き)」と呼ばれるそうです。リング外での選手や団体同士の関係・確執、リングでの試合展開や決着方法・勝敗などがあらかじめ話し合われ、それに従ってレスラーがパフォーマンスするのが通例だといいます。

ただ映画みたいに脚本があるんじゃなく、口頭で概略やポイントだけ打ち合わせてあとは選手同士の裁量に任せてる、って話も聞くわね
なるほど。ファンは選手のキャラや丁々発止を含めて全体を楽しんでるわけか。いわば〝格闘エンタメ〟なんだから、「やらせ」っていう悪意ある表現はどうかな

流血は本物?

確かにボクシングやMMAなどは2~3カ月に1試合程度ですが、プロレスはメジャー団体だと年間150試合も行うケースも。いくら筋肉隆々に鍛え上げたレスラーとはいえ、ほぼ毎日の試合でガチンコ対決していては、疲労や怪我だらけとなり体がもつ筈がありません。

このためある程度シナリオに従って試合するのは当然な気もしますが、では時々起こる「レスラーの流血」は本物なのでしょうか?

プロレス評論家などによると、やはりこれもブックに従っており「疑似攻撃」を受けたあとに自ら額に傷をつけて出血させたりすることもあるといいます。また相手の攻撃と同時に自分の太ももを叩き、臨場感を出すなどの演出もあるようです。

100kgの巨体を場外に投げ飛ばしたり、逆落としやボディアタック…。いくら台本でも相当練習してないと絶対怪我するよな

どこまでがシナリオ?

このようにプロレスはいわゆる「病院直行」の真剣格闘技やスポーツでは本来ないものの、一方で打ち合わせや台本は緩やかなものだともいわれます。

ではどこまでがシナリオで、どこが「ガチ」の部分なのでしょうか。実際の試合内容は「ジャズのアドリブ演奏」に近いそうで、練習を重ねたレスラー同士の「あうんの呼吸」で進められているといわれます。

例えば蹴りもK-1などのように相手をKOすべく急所を狙うのではなく、怪我の恐れが少ない筋肉部分をめがけて行ったり、パンチも寸止めや胸筋部分に当てたりするそうです。

ただそこは生身の試合。わずかにタイミングが狂ったり感情の高ぶりなどもあり、思わず急所に入って頭を強打し、失神するなどのアクシデントも稀に起きます。〝演出〟があってもやはり危険なのは同じなようです。

初代タイガーの佐山氏によれば、多くのプロレス大技は互いの暗黙了解がなければかかる訳がなく、そもそも「見せる」ためのもので実際の格闘には使えないとか

プロレスの勝ち負けの基準

以上のようにプロレスは「やらせ」というより、ファンを楽しませる「格闘エンタメ」だと言えますが、一応はレスリング試合として勝ち負けのルールや反則も定められています。

現在の日本プロレス界の主なルールは以下の通りです。

・相手の両肩をマットに押しつけレフェリーが3カウント数えたらフォール勝ち。また10カウントで立ち上がれないとKO。

・一定カウントの間リングの外に出ていると負け。タップしたり口頭でギブアップ表示もできる。

・目潰し、急所攻撃、噛みつきなどやレフェリーへの暴行、凶器使用、セコンドや他レスラーの協力的乱入は反則だが、多くの場合5カウント以内にやめれば反則負けにならない

https://twitter.com/KENTAG2S/status/1474009086295703556

プロレスの楽しみ方

エンタメ要素が多い一方スリルもあるプロレス。では初心者がプロレスを十分楽しむためにはどんなことを心がければいいのでしょうか。ベテランプロレスキャスター、三田佐代子さんのインタビューから抜粋してみました。

◆プロレスは相手との信頼関係があって成り立っている半面、命がけの部分もあるので緊張感と感動が生まれる。

◆試合数が多いので、選手の人間関係やそこから紡がれる物語が自然と濃くなる。

◆「真剣勝負と信じて見る」「予定調和の掛け合いに見応え」「キャラや関係性が妙味」など着眼点は十人十色

◆難しく考えず、ストーリーのドラマ性に感動したり選手の強靭な肉体に憧れたり、自分なりの楽しみ方を見つける。

◆会場でのレスラーの煽り、コールに素直に身をゆだね大声で叫ぼう。終わると生きる元気が沸き「帰ったら絶対に肉を食らう!」みたいな気持ちになる。

今やプロレス会場のお客さんは4割が女性。選手入場から退場までライブコンサートのように全身で楽しんでるのね!

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • 再びプロレスブーム到来。昭和から人気不変だが「やらせ疑惑」は今も
  • 米プロレスはサーカス発祥。WWEでは「脚本あるエンタメ」を既に公言
  • 多試合こなすのに〝台本〟必須。命懸けの緊張感も。楽しみ方は十人十色

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