いきなりステーキ社長がステーキ渋谷センター街店で直筆でお願いの張り紙をしたことが話題になっています。
社長が直筆の文章を店舗前に貼って、簡単にいえば「ピンチです。支えてください!」というようなことを(後で詳しく載せます)を伝えました。
しかし、逆効果だ!の反応が多く聞こえます。ではどうすればよかったのか?
実は筆者最近「効果的なお願いの仕方」を勉強していまして、その勉強したことをシェア出来る良い機会でありますので
今回の件に関連してお伝えしてまいります。
でも、やはり人にお願いする時には、コツがいるよね。

いきなりステーキ社長直筆お願いは逆効果?
いきなりステーキが、売り上げ低迷しているというニュースは昨今けっこうされていました。
去年から今年最初あたりはかなり「快進撃」ととらえられていて、その後一転しネガティブ報道が繰り広げられました。
報道はステマとかではなく事実のようで、売り上げが具体的に示されています。
参考リンクでは以下のような数字でした。
売り上げ前年比 前年の数字
2019年10月 -41.4% -3.2%
2019年9月 -33.6% -9.3%
2019年8月 -35.2% -2.8%
2019年7月 -29.6% -10.2%
2019年6月 -23.8% -9.5%
出典:https://www.nippon-num.com/corporation/month_eatout/ikinari.html
真っ赤ですね..。これが間違いないのならば酷い数字です。
8月時点で前年売り上げ比が17か月連続とのことなので、かなりヤバイ状況であることが分かります。

そこで、12月になりいきなり!ステーキ社長である一瀬邦夫氏がステーキ渋谷センター街店の張り紙として
以下のようなコメントを掲載。
これができるのは創業者だけ。
フランチャイズ店ではどう表現されるんだろうか?□この張り紙は12月3日から出しはじめたと明かす。今回目撃されたのは渋谷センター街店だが、いきなりステーキは11月末現在で国内に488店舗。広報は「順次全店に掲出予定です」とした。https://t.co/IyJJGkeDOR pic.twitter.com/3iyDfUxEs0
— Paul神田敏晶 Paul Toshi kanda (@knnkanda) December 11, 2019
もちろん、変な文章ではありません。
・いきなりステーキはこういったお店です。
・しかし今売り上げが減少して近くのお店を閉めなければならないことになるかもしれない。
・「創業者一瀬邦夫からのお願いです。ぜひ皆様のご来店を心よりお待ちしております」とストレートなお願い。

ツイッターの反応を全体で見てもネガティブにとらえられているところが多いようです。
出典:https://bit.ly/2ryO9Rn

社長の直筆張り紙のみんなの反応
みんなの感想
逆効果です。誠意が感じられない。
何かしらのキャンペーン等をして来てくださいというのでなくただ来てくださいは都合が良すぎ
ネットの反応
から目線なんだよね。発明したとか
みんなの感想
従業員のモチベーションのこと考えるとこういうこと書けないよね...。士気をさげるし。
ネットの反応
最初の仕掛けは素晴らしいと思ったけど、
味も価格も付いて行かない消費者の方が、冷静で賢かったという結果です。
みんなの感想
商売でこれをやっても意味がない。来たくなるようなことをしないと。
ネットの反応
これは創業者にしかできない。
赤っ恥かいてここまでやるってのはすごいよ
出典:https://news.yahoo.co.jp/pickup/6344960
ではどうすればよかったか?
実は筆者も最近、お願いの仕方が難しいと思っていて
どうするのがベストなのか、勉強をしていた最中でした。
もちろん商売と、日常は違うという人もいるかと思いますが
基本的には人が「行動したくなる」心理は同じでしょう。
勉強していた中で、一番効果的な基本的なことは以下のことです。
これは最強の説得術として紹介されることが多い「BYAF法」であり、概念としては抽象的ではあるのですが
基本であります。
BYAF法とは「最後に決めるのはあなたです」と、最終的な選択権はあなたにありますよ、ということを最後に言うことです。
実際、大学の研究で実験がたくさんされてきたことで、西イリノイ大学のメタ分析でもこれを使うことで効果が2倍になったと結論しています。
相手が子供でも同じで、「~~~しなさい!」「~~~~~やってよ!」と言い方を変えてお願いしても
なかなかやってくれないものです。
それよりは、「これとこれの選択肢があるけどどっちをしたい?あなたが決めて」と言った方が
やってくれる確率が高くなります。
例えば、「寝る前にパパとトイレに行くのと、夜中にお化けとトイレ行くのどっちがいい?あなたが決めて」みたいな。
今回のいきなりステーキの場合、2択は難しいので違う例をお伝えしていきましょう。
基本、説得に関してはいろいろな本があるのですが、流れとして共通しているのが、
↓
期待を高めるようなことを伝える(自分が得をする、楽しいことがある未来をイメージ出来る)
↓
第3者的な証明も伝える(口コミや、過去の好例など)
↓
デメリットの解決方法・大丈夫な理由
↓
さらに良い提案で決断したくなるようにする
といったような流れが共通しているかなと個人的には解釈しました。
今回の社長の文面は、「共感」というよりは同情をさそっている面が出ているように思います。
僭越ながら指摘すると、やはりステーキがどれだけ美味しいか?ということを最初に共感させるのが鉄板かと思います。
その上で、今までにないキャンペーン、お得さを打ち出すのが良い流れとなります。
さらに、それでも行きづらいと思っている女性とかお年寄りに向けたメッセージで、実は来やすいことを伝え
来ることで得られるさらなるメリットを訴えるという、商売の広告の鉄板のような感じとなります。
ただ、新規ファンは来ない気がする。
数字の変化には興味あるなー

まとめ
ココがポイント
- いきなり!ステーキ社長が直筆での店舗来店の依頼が話題になった
- ツイッターでは約52%がネガティブにとらえているようだ
- お願いの仕方の基本に、BYAF法という最終的に相手に決断権があるよということを伝える手法がある
いかがでしょうか。
かく言う私はいきなりステーキは嫌いじゃありません。
3,4か月に1度は行きます。
合成肉じゃないちゃんとした肉ですし、きっちりgを切れる職人さんに毎回すごいなーと思いながら見ています。
無くなったらやっぱり寂しいのかなあ、とは思いますね。
やはりここは新規客が必要なので、ファンに訴えるよりは新規客が来たくなるような戦略が欲しいところであります。
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