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ボクシング

中谷潤人の戦績・強さ!ネクスト井上は言い過ぎ?本当?「強い相手に勝ち続けてこそ」

ボクシングWBO世界フライ級王座決定戦で、このほど同級3位の中谷潤人選手が同級1位マグラモ選手(フィリピン)をKOで下し、久しぶりの日本人の新世界王者誕生となりました。

令和初の日本人世界王者中谷潤人選手の戦績や強さとは?「ネクスト井上尚弥」の報道もあるようですが、実際にどうなのか、探ってみました。(出典:Wikipedia、各スポーツメディア)

京口戦が中止になっちゃったから、中谷戦はコロナ以後では初の日本国内開催の世界戦になったな!

 

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中谷潤人の戦績・強さ

中谷潤人選手はちょっと異色の経歴の持ち主です。

中谷潤人の経歴

三重県生まれの22歳で、両親が礼儀作法を学ばせようと小学4年からはじめさせた空手がルーツ。ただあまり馴染めなかったのか、小学6年の時TVで見たボクシングの試合に興味を持って転向。ジムに入門し中学ではジュニア大会で優勝するなど傑出した才能を現します。

地元の公立中を卒業後、高校には行かず何といきなり単身米国留学。ボクシングの本場で1年間武者修行してプロの指導を受けます。帰国後17歳でプロデビュー。フライ級で全日本新人王、日本ユース王者、日本王者と着実にステップアップします。19年10月、元世界王者のメリンド選手に6RTKO勝ち。寺地拳四朗王者の7Rより早くKOに仕留める強さを見せます。

そして田中恒成選手が階級を上げるため返上して空位となったWBO世界タイトルを掴むチャンスが到来。コロナ禍で延期になった末、ようやく今月マグラモ選手との王座決定戦が行われ、見事8RKO勝ちで世界初挑戦で王位を戴冠しました。戦績は28戦全勝(21KO)です。

中谷新王者は色々記録ずくめ。初めて王者になった日本人は18年の「井上尚弥弟」拓真さん(WBC暫定王者)以来。その間日本選手は世界挑戦9連敗中だったんだって!

プロフィールまとめ

本名中谷潤人
通称愛の拳士
出身三重県東員町
国籍日本
誕生日・年齢1998年1月2日生まれ(23歳)
身長171 cm
リーチ170cm
アマ戦績
プロ戦績25戦25勝(19KO)
デビュー2015年4月26日
経験階級フライ級
利き手左?
タイプサウスポーファイター
KO率76%
入場曲長渕剛「神風特攻隊」
その他

戦績

日付勝敗対戦相手対戦相手国籍詳細時間備考
282024年7月20日勝利ビンセント・アストロラビオフィリピンKO1R 2:37 WBC世界バンタム級タイトルマッチ
272024年2月24日勝利アレハンドロ・サンティアゴメキシコTKO6R 1:12WBC世界バンタム級タイトルマッチ
262023年9月18日勝利アルヒ・コルテスメキシコ判定 3-012RWBO防衛1
252023年5月20日勝利アンドリュー・モロニーオーストラリアKO12R 2:42WBO世界スーパーフライ級王座決定戦
242022年11月1日勝利フランシスコ・ロドリゲス・ジュニアメキシコ判定 3-010Rスーパーフライ級10回戦
232022年4月9日勝利山内涼太(角海老宝石)日本TKO8R 2:20WBO防衛2
222021年9月10日勝利アンヘル・アコスタ プエルトリコTKO4R 0:32WBO防衛1
212020年11月6日勝利ジーメル・マグラモフィリピンKO8R 2:10WBO世界フライ級王座決定戦
202019年10月5日勝利ミラン・メリンドフィリピンTKO6R 2:02
192019年6月1日勝利フィリッピ・ルイス・クエルドフィリピンKO1R 1:23
182019年2月2日勝利望月直樹(横浜光)日本TKO9R 0:23日本フライ級王座決定戦
172018年10月6日勝利小坂駿(真正)日本判定3-08R2018年度日本フライ級最強挑戦者決定戦
162018年7月7日勝利デクスター・アリメンタフィリピンKO3R 0:36
152018年4月15日勝利マリオ・アンドラーデメキシコ負傷判定8R
142018年1月20日勝利ジェロニル・ボレスフィリピンKO1R 1:56
132017年8月23日勝利ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)TKO6R 2:01初代日本フライ級ユース王座決定トーナメント決勝戦
122017年5月16日勝利工藤優雅(マナベ)日本判定2-06R初代日本フライ級ユース王座決定トーナメント準決勝
112017年4月16日勝利ジョエル・タドゥランフィリピンTKO4R 0:53
102017年2月19日勝利ミンクワン・アールアールナコンパトムタイTKO2R 0:43
92016年12月23日勝利矢吹正道(薬師寺)日本判定3-04R全日本フライ級新人王決勝戦
82016年11月13日勝利山田大輔(REBOOT)日本TKO1R 1:402016年東日本フライ級新人王決勝戦
72016年10月4日勝利田中公士 (三迫)日本TKO2R終了2016年東日本フライ級新人王予選
62016年7月27日勝利村松崇(協栄山神)日本TKO2R 0:152016年東日本フライ級新人王予選
52016年4月28日勝利ユッタナー・シーサケットパッタナー タイTKO1R 1:43
42016年1月28日勝利富岡哲也(REBOOT)日本TKO3R 2:17C級トーナメント決勝戦
32015年11月22日勝利マグナム西田(厚木ワタナベ)日本判定3-04R
22015年7月17日勝利小久保聡(三迫)日本TKO4R 1:06
12015年4月26日勝利糸賀純一(広島三栄)日本TKO1R 1:33プロデビュー戦

その強さとは

中谷選手は身長171cmとこの階級では長身で長いリーチが特徴のサウスポーロングレンジからの強烈な左フックやストレートが武器で、マグラモ戦でも随所に発揮。接近戦でもボディ、アッパーなど多彩に打ち分け、体を巧みに入れ替えて左をヒットさせるなど技術・パワーで圧倒しました。最後は得意の左の強いロングフックでぐらつかせ、連打でフィニッシュ。7Rまでの採点もほぼフルマークの完勝でした。

【中谷記録2】史上91人目の日本人世界王者で、三重県出身者は初。デビューから全勝は24人目。フライ級では全勝20人目!

ネクスト井上の報道は言い過ぎ?

戦績21戦目の世界王座戴冠は亀田和毅選手の28戦目に次ぐ試合数の多さという、苦労と念願かなって頂点にたどり着いた中谷潤人選手。体格を生かしたパワー、ボディワーク、ハンドスピードなどが揃い将来性を感じさせる若き世界王者の誕生に、日本ボクシング界も喜び一色です。

同じサウスポーの元王者で「神の左」を武器に12連続防衛を果たした名ボクサー・山中慎介氏も、「井上尚弥選手のように海外でも評価される面白いボクシングをする」と大きな可能性を指摘していました。

またスポーツ紙の報道でも「中谷、プロ21戦無敗で世界獲った!“ネクスト尚弥”8回KOで令和初“新王者”」(スポニチAnnex)の見出しが躍るなど、「尚弥2世誕生か!?」という「業界」の期待が滲んでいる印象です。

ただ、このスポニチネット記事の「〝ネクスト尚弥〟」は、本文中には一度も出てこないのよね。ちょっと「釣り見出し」ぽい?…

しかし、プロ6戦目で世界王座、8戦目で2階級制覇という「モンスター」井上尚弥選手には、数字上も実力の面でも「近い」「似ている」とはまだまだ言い難いという声が、ファンの間ではもっぱらの様子。確かに早い回のKO数が多くパワフルな中谷選手ではありますが、戦績上の相手の強さ、勝ちぶりなどではやはり井上選手がはるかに上だといえるでしょう。

本当に「ネクスト尚弥」になれるかどうかは、これから始まる世界での戦いで試されることになりそうです。

海外メディアのフライ級P4Pランクでも、今のところ断トツ1位は田中恒成さん。黒田雅之さんや元王者木村翔さんも中谷さんより上。ランクアップはまさにこれからね
あと偉業に水差すようだけど、厳しいコロナ対策でマグラモは長期間東京のホテルに缶詰で、明らかに調整不足だったという面もあるしな……

https://twitter.com/Gtasu/status/1324275336494927872

中谷潤人のみんなの反応

みんなの反応

家族の人生を背負っていては負けられないですよね。弱い挑戦者とばかり対戦する王者にはならないで欲しい

ネットの感想

サンモニで張本さんが中谷選手の接近戦を褒めたのは意外だった

みんなの反応

内容だけでなく、どこで誰と戦って誰に勝ったのかも大事。元でなく現王者に勝つことも必要

ネットの感想

中谷潤人「強い人と戦うために成長しないといけない」

みんなの反応

新たな時代の到来を予感させてくれるボクサーではある

出典:twitter

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • WBOフライ級新王者に中谷潤人。マグラモKOし令和初の日本人世界王者に
  • 長身・長リーチでパワフル・回転力ある左の逸材。21戦全勝で念願の頂点
  • ただ「ネクスト尚弥」報道は尚早。今後は強い相手を退けられるかが課題

「ネクスト尚弥」議論はさておき、中谷王者自身の憧れの人は、同じ左の大先輩・山中慎介さんだとか。試合後のインタビューでも「僕は防衛に価値を見いだしているので、がんばって防衛できるような選手になっていきたい」と、山中さんのような長期防衛を目指す考えを示していました。まだ22歳の若さ。4団体のフライ級唯一の日本人王者として、これから世界に実力を示してほしいですね。

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