6月7日にさいたまSAで開催される、ボクシングの世界的ビッグマッチ・バンタム級3団体世界王座統一戦「井上尚弥vsノニト・ドネア」がまもなくです!
我らが〝モンスター〟尚弥選手の圧勝に期待しつつも、5階級制覇王者のドネア選手はフィリピンの英雄的ボクサーでもあり、非常に手ごわいライバル。果たしてどんな試合になるでしょうか。
ところでこのドネア選手や「アジア史上最強」と謳われるパッキャオ氏ら、フィリピンには歴代名ボクサーが多いことで知られますが、そもそもフィリピン人ってなぜこんなにボクシングが強いの?アジアでも際立ってボクシングが強い「気がする」フィリピン選手。その理由を推測してみました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)
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フィリピンはボクシングが強い
パッキャオ、ドネア、カシメロ、アンカハス、ガバリョ、ニエテス…。ボクシングファンなら片手に余るほどすぐに世界王者の名前が思い浮かぶフィリピン人ボクサー。
「フィリピンには強いボクシング選手が多い」。これを統計的に示すのはなかなか難しいですが、例えば88年に設立された、現主要4団体の中では比較的新しいWBOの現在までの歴代世界王者一覧から国籍別に数えてみると、アジア各国では以下の通りになりました。
・フィリピン人 … 16人
・日本人 … 15人
・タイ人 … 2人
また昨年の東京五輪でも、フィリピンが獲得したメダル4個のうち3つは男女ボクシングの銀2個、銅1個。同国の歴代五輪メダルは計14個中8個がボクシングだそうです。
アマでもプロでも、アジアではとりわけボクシングの強さが目立つフィリピン。では歴代の偉大なプロの世界王者一覧を次にご紹介しましょう。
https://youtu.be/6PRSTr-WNoQ
フィリピン人の偉大な王者一覧
◆マニー・パッキャオ
ボクシング史上アジアでは最強の誉れ高いレジェンド。ビジネスや政治活動など多彩な横顔でも有名です。戦績は62勝39KO8敗2分け。
内山さんとパッキャオ氏🔥
凄い👏 pic.twitter.com/xGqbG4Igtg— Boxing Fan 🇯🇵 (@boxing_fan_jp) May 22, 2022
◆ノニト・ドネア
いよいよ井上選手と雌雄を決するこちらも母国のレジェンド。大の親日家で紳士でも有名。好きなラーメンは豚骨だそうです。戦績は42勝29KO6敗。
Drama in Saitama 2 Merch https://t.co/d8WDKC0Gn1
— Nonito Donaire - filipinoflash.eth (@filipinoflash) May 27, 2022
◆ドニー・ニエテス
上記の2人に隠れがちですが、実はこの人も4階級制覇のベテラン40歳のスターボクサー。戦績は43勝23KO1敗5分けです。
https://twitter.com/TandH_satoshi/status/1384140234468728844
さらに以下は、権威ある専門誌米リングマガジンが以前特集した「引退したフィリピン人名ボクサー」からピックアップしてみました。
◆フラッシュ・エロルデ
「40年前のパッキャオ」と言われる60年代に活躍した王者。当時のJr.ライト級王座を7年に渡って11度防衛。もし現代であれば数階級を制覇していたともされます。戦績78勝28KO33敗2分。
◆ルイシト・エスピノサ
戦績47勝26KO13敗。元WBAバンタム級王者(1989~1991)、元WBCフェザー級王者(1995~1999)。
◆ジェリー・ペニャロサ
戦績55勝37KO8敗2分。元WBA世界Jr.バンタム級王者(1997~1998)。
他のスポーツはそれほどでも...
フィリピンはご存じのように日本と同じ島国。しかし人口は意外にも1億人を超える大きな国家でもあります。ではボクシング以外のスポーツでは何が盛んなのでしょうか。
国での1番人気はバスケットボールだそうです。74年にアジア初のプロリーグを創設。FIBAワールドカップでかつてアジア最高位の3位になったことも。
他にもビリヤード、バドミントンなどが人気。なお五輪初金メダルは21年の東京五輪。重量挙げ女子55kg級のディアス選手が母国初の金メダリストになりました。
なぜフィリピン人はボクシングが強いのか?
それではなぜフィリピン人はボクシングが強いのか、その具体的理由を探ってみました。
アメリカの影響
フィリピンの歴史をたどると、中世からスペインの侵略を受け長くスペイン統治下にあり、さらに米西戦争後の1900年頃以降は長くアメリカの実質支配下に置かれました。
この米植民地時代に、駐留米軍が兵士のレクリエーションと鍛錬のためボクシングを取り入れたのが国民に広まったきっかけといいます。米国人の指導で最先端の練習法や技術が伝わり、アジア最高のボクシング大国になる礎になったようです。
さらに英語が国の公用語の一つのため国民の多くが英語を話せ、宗教もキリスト教が大半。その意味で海外移住や欧米への武者修行などの垣根が低かったこともプラスと考えられます。
“No man is entitled to the blessings of freedom unless he be vigilant in its preservation.” — General Douglas MacArthur pic.twitter.com/OeVoWUPyE3
— Van Hipp (@VanHipp) March 25, 2022
身体能力、伝統武術
フィリピンは歴史上もスペインからの移民が多かったほか、マレー系を始めとする大変な多民族国家で、いわゆる民族間の混血も多い国民。西洋人の特徴も備え身体能力が高いボクサーが多いとも考えられます。
また伝統的な国技のフィリピン武術(エスクリマ)が盛んで、軍や警察で訓練に用いられたことも格闘技に馴染みやすい背景にあったようです。
フィリピン独特なスタイル
日本のジムでもフィリピン人トレーナーは多く、日本人ボクサーによれば、彼らはフィリピン特有のボクシングスタイルを持っているそうです。あるプロボクサーのブログ(参考:https://ameblo.jp/y-h-aiueo/entry-11719041649.html)によるとフィリピンボクシングの特徴は、
①パンチはボディパワーを使う
②ガードはテンプルまで上げる
③ウェイトトレーニングを重視
だとか。日本の軽量ボクサーではスピードを高めるため回転速く軽いパンチが多い一方、フィリピンでは体重を乗せた重いパンチにこだわり。ドネア選手の「必殺左」などが特徴的です。
またガードも頭の上まで高くして堅いのがスタイル。これを長いラウンド維持するには肩の強い筋肉が必要なため、ウェイトで鍛えるのがフィリピン流だといいます。
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- ドネア、パッキャオなどフィリピンボクサーには強い名選手が多数
- 世界王者はアジアトップ級の多さで、五輪メダルも殆どボクシング
- 理由は歴史上の米国支配の影響、身体能力の高さや独特なスタイル
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