あのメイウェザーJr氏の秘蔵っ子といわれ、驚異のKO率を持つボクシング界の新星ガーボンタ・デービス選手(米)。若きこのWBAライト級正規王者と、4階級制覇王者レオ・サンタクルス選手(メキシコ)の1戦が、米メディアで取り沙汰されています。
「デービスvsサンタクルス」戦は果たして実現するのか。試合の予想や海外の反応をまとめました。

デービスvsサンタクルスがある?予想してみた
デービス選手はサウスポーの25歳。戦績は23戦23勝無敗、うちKO勝ちが22試合という、実に95%以上の高KO率を誇るハードパンチャーです。
早くからメイウェザー氏に目をかけられ成長。17年にIBFスーパーフェザー級王者になり、18年にはWBA同級スーパー王座も獲得。昨年ライト級に転級し、年末の元3階級制覇王者ガンボア選手とのWBAライト級王座決定戦で再びKO勝ち。2階級王者となったばかりです。
一方のサンタクルス選手はオーソドックスタイプの31歳。バンタム級から出発しスーパーバンタム、フェザー級と渡りながら王座を獲得。昨年11月にフェザー級スーパー王座に在位したまま、WBAスーパーフェザー級王座決定戦でフローレス選手を判定で下し、4階級を制覇しました。戦績は39戦37勝(19KO)1敗1分けです。
実績抜群の両王者ですが、ファイトスタイルは対照的。デービス選手は戦車の愛称通りの豪腕。強烈な左右上下のパンチを振り回し相手をねじ伏せる「攻撃こそ最大の防御」的なタイプです。
サンタクルス選手の持ち味は絶え間ない連打と豊富なスタミナ。フルラウンド衰えないコンビネーションで、相手を精神的にも肉体的にも追い込んでいく形を得意とします。
ただバンタム級から上がってきただけに、パンチ力やフィジカルの強さはデービス選手が上。階級が一つ違うため、そもそも試合するためにはどちらかが体重を増やすか減らすかする必要がありますが、海外の反応では「サンタクルスがデービスの強打に耐えるのは難しい」と、「中盤辺りでのデービスKO勝ち」の予想が目立っています。
https://twitter.com/Gervontaa/status/1239307561397940225

デービスvsサンタクルスが注目される理由
さてそもそも、階級が違うデービス選手とサンタクルス選手の1戦が、米メディアで関心を集めているのはなぜなのでしょうか。
4階級で王者となった実力者サンタクルス選手には、長年のライバルがいます。国内で人気が高い米国人王者ゲーリー・ラッセルJr選手(31)です。現WBCフェザー級王者のラッセル選手と階級が重なるサンタクルス選手だけに、ファンは長年二人の「頂上決戦」を念願。
しかし長くフェザー級で相並び立ちながら、二人はなぜか「戦わないライバル」のまま。そして昨年サンタクルス選手が階級を上げてしまったため、ファンが求める「サンタクルスvsラッセル」戦は当面実現薄になりました。
そんな中、ラッセル選手を〝置いてけぼり〟にするかのように、新星デービス選手とサンタクルス選手の2階級対4階級王者対決が浮上したため、「結果次第でラッセル戦が実現するのか?」「先にラッセルとやるべきだ」と海外の反応もざわめいているわけです。

デービスvsサンタクルスの海外の反応
みんなの反応
違う!僕らが望んでるのはレオがラッセルと戦うことだ!
ネットの感想
サンタクルスが怖いのはゲイリー・ラッセルではなくて、「階級を上げることさえできないラッセル」なんじゃないのか
みんなの反応
レオが「他のチャンピオンと戦うのを怖がっている」とは思わない。彼の実績を見てください!
ネットの感想
誰にもチャンスがあるとは思うけど、クルスが「ザ・タンク」のパワーに対応できるとは思えない
みんなの反応
デービスがハンドスピードと足の速さを別格レベルに上げれば、戦いにはなるまい
出典:twitter
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
ここがポイント
- 6月に米LAで新星王者デービスvs4階級王者サンタクルス戦浮上
- 95%KOの強打者デービスをサンタクルスが技術で止められるか
- 長年のライバル・ラッセル戦が遠のき海外ファンからは嘆き節も
米メディアによると「デービスは、レオ・サンタクルスと6月にLAで戦う交渉をしている」といい、これに対しサンタクルス選手も「彼の存在は何も怖くない。4ラウンド以降彼は疲れて俺に圧倒されるだろう」と豪語しているそうです。
ただ実現への問題は「体重」と「コロナ禍」。メディアの観測では「デービスは階級を下げるつもりはない」「サンタクルスはスーパーフェザーでやりたがっている」と隔たりがある様子。加えてコロナ禍が収まらない中、米行政当局の規制が長引けば6月の各ボクシングマッチにも影響しかねず、実現までにはまだ紆余曲折がありそうです。