健康・保健

孫正義のコロナ検査ツイートが炎上した理由

孫正義氏のコロナ検査100万人無償提供提案に、ネットでは、「医療崩壊を引き起こしかねない」と炎上しました。
受け入れられなかったのには、2つの大きな理由があります。

さらに孫正義氏が引用したビル・ゲイツの「新型コロナウイルスの検査キット」提供の提案とどこが違うか比較してみました。

善意からと思いたいけどね

孫正義のコロナ検査ツイートが炎上

まず、孫正義氏のコロナ検査ツイートが炎上した過程を見ておきましょう。

孫正義の関連ツイートとその反応

孫正義氏のこの関連のツイートを時間順に追いますと以下となります。
3月10日 21:15 「久しぶりのツイートです。新型コロナウイルスの状況を心配しています。」
3月11日 18:25 「新型コロナウイルスに不安のある方々に、簡易PCR検査の機会を無償で提供したい。まずは100万人分。申込方法等、これから準備」
3月11日 18:46「本日厚労省を訪問しました。医療崩壊を起こさないよう連携しながらやっていきたい。」
3月11日 19:08「医療崩壊しないよう、政府の軽症者自宅療養方針に賛成」
3月11日 19:23

3月11日 19:45

この提案に「人の命のかかったこと!素人が余計なことするな!」「医療崩壊を引き起こしかねない」とネット上で、炎上しました

これに孫正義氏は「検査したくても検査してもらえない人が多数いると聞いて発案したけど、評判悪いから、やめようかなぁ。。。」とツイートして終わっています(3月11日 20:34)。

ビル・ゲイツの新型コロナウイルスの検査キット提供計画とは?

孫正義氏がツイートで参照しているビル&メリンダ・ゲイツ財団の「新型コロナウイルスの検査キット」の提案を見ておきましょう。

そもそも「新型コロナウイルスの検査キット」自体もビル&メリンダ・ゲイツ財団が2000万ドル(約21億円)を提供していた、インフルエンザなどの感染症がどのように感染拡大していくのかを調査するワシントン大学の研究プロジェクト「Seattle Flu Study」をもとに開発されたものです。

まずシアトル市民に提供されるようですが、その方式は、誰でも入手可能というわけではなく、まず自分の病状に関する質問にオンラインで回答し、その回答によって「新型コロナウイルスに感染している可能性がある」と判断されて初めて、検査キットの要請が可能という仕組みとなっています。
検査キットは2時間以内に自宅に届くそうです。

感染が疑われる人の鼻に綿棒を差し込んでサンプルを採取し、シアトルにあるビル&メリンダ・ゲイツ財団の研究所に送付すると送付後1~2日で検査結果がわかる仕組みとなっています。

精度がどの程度かなど問題点はありますが、キット開発から財団がかかわっており、検査も自分の研究所で行い、フォローもきちんとやるということで、検査結果がでたあとはお任せという孫正義氏とはずいぶん違っているようです。

将来を見据えた研究の中の産物を利用して緊急事態に寄与しようというものです。

ゲイツは将来計画のなかで、先を良く見て提案したんだ!

孫正義の発言が受け入れられなかった理由

正義の発言が受け入れられなかった2つの理由を見てゆきましょう。

医療崩壊の恐れ

100万人は自宅に送られてきた検査キットで検体を採取し、検査機関に送って、陽性と判断された患者が数えきれない数発生し、軽症の人も含め、医療機関に殺到すれば、武漢などでの医療崩壊が起こることは目に見えています。

医療体制との事前の連携がなく、検査だけ増やせば、結果はどうなるか目に見えています。

あくまで、ほとんど市中感染はなく、大部分の人は陰性に出るはずという前提に立っている計画だと思えます。

実際感染者が12,462人を超えているイタリアでは医療崩壊で、死者827人と6.6%にも達しています(3/12現在)。
むやみに検査さえすれば良いのではなく、重症者をいかに早く見つけて救うかというのがこの新型コロナウイルスへの対処法の大事な点です。

イタリアでの死者の平均年齢は数日前の時点で、81歳ということでした。軽症の若い人は普通の風邪と同様に自宅で、じっとして直すのが良いのでしょう。確実には2週間必要ですが。

PCR検査の精度の問題

テレビ番組で、感染症の専門家がPCR検査で陰性と判断されても、半分くらいは陽性の可能性があると発言し驚きました。

どんな検査でも100%正確ということはありませんので、当然誤差は出てくるのは理解できます。

別の専門家の記事でも、新型コロナウイルスのPCR検査の感度は低いので、ウイルスに感染していても「陰性」となってしまうことが多いとあります(https://kusuri-info.work/archives/7428 参照)。

例えば、感度80%としても、ウイルス感染している人が100人いたときに80人が正しく「陽性」と判定されますが、残りの20人は、ウイルス感染しているのに陰性と判定されてしまいます。

採取したウイルス量が少ないと当然陰性と判定されやすくなります。
そのため、検体の採取、運搬などの取り扱いに細心の注意が大切です

陰性と判定されても、後日に再検査すると陽性になるのは(再感染するのではなく)感度が低いからとも述べています。

これから言えるのは、自宅に簡易PCR検査を送付されて、素人が、ウイルスが含まれている思われる、喀痰などの下気道由来検体、痰がでない時は、鼻喉頭ぬぐい液をうまく採取できるでしょうか?。

マニュアルに従って、素人が必ずしも正しく採取できるとは思えません。
正しく採取していなければ、すべて陰性と判断されてしまいます。

一番怖いのは、間違って陰性と判断された人が自由に出歩いて濃厚接触し、あちこちで感染を広げてしまうことです。

感度の問題に、検体採取の問題が組み合わされるとますます、偽陰性の判定が増えることになります

専門家は、PCR検査が100%的中する訳ではないので、医師が問診やCT検査などを含め総合的に判断して診断すべきで、PCR検査は診断を下すための一つの要素にすぎないと言っています。

やはり、発熱など関連する症状が続いていて、事前に連絡の上で、医院や病院に行き、医師が診断したうえで、PCR検査に出すかどうかを判断すべきだと思います。

陰性と出ても安心できないなんて!

孫正義のツイートへのみんなの反応

みんなの感想

人の命のかかったこと!素人が余計なことするな!韓国やイタリアが検査を一気ににした為に感染者が病院に行き、院内感染で医者や看護師、重症患者にまで感染してパニック状態!

ネットの反応

陽性だった人へのフォローが出来る医療体制まで用意してからなら、批判はされなかったと思うけど、あまりにも思いつき発言でしたね。

みんなの感想

普通に検査しても精度が低いのに検査人数増やしてもいたずらにパニック起こすだけだと思う。

ネットの反応

今は偽陰性と偽陽性が3割あり、判断の基準にはならないPCR検査を実施を増やしても意味が無いどころか韓国やイタリアのように2次3次感染者を増やすことになる。

みんなの感想

パッと考えて行動することで、たとえ失敗しても次に繋がることもあるからそういう行動力は素晴らしいと思う。が、踏み込んではいけない領域というのはどこでもある

出典:ヤフコメ

まとめ

ココがポイント

  • 善意かもしれないが、孫正義の提案は生じうる結果や体制について十分検討したうえでの提案とは言えず、思いつきに近いのでは
  • 孫正義のコロナ検査ツイートが炎上した理由は、医療崩壊と検査精度による偽陰性を増やすリスクにある
  • 検査数を増やして医療崩壊を起こしているイタリアなどの状況を見るべきとの声が多い

ダイヤモンドプリンセス号で、感染者数が日を追うごとに増えていた状況を見て筆者も、日本の検査能力がないことが一番のネックと思っていましたが、検査数が多い武漢やイタリアなどでの医療崩壊や、PCR検査自体の精度の問題を考えると、検査数を増やしさえすれば良いとの考えを改めました。

SARSと違い、医療がきちんと受けられるなら、死亡率が低く、若者は、軽症だが、感染させやすく、濃厚接触によるクラスターを防ぐのがポイントなどこのウイルス特有の性質を見極めて、対処するのが現状では、ベストではと思い至りました。

もちろん今後の推移や最終的な結果を見なければはっきりしたことは言えませんが、現時点では日本の専門家の提言が的を射てるのではと思えてきました。

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