プロボクシングのIBF世界フェザー級王座挑戦者決定戦が、4月8日、東京・有明アリーナで行われます。カードは同級2位のキコ・マルチネス選手(スペイン)対、同級3位でWBOアジア・パシフィック同級王者の阿部麗也選手です。
世界を目指す阿部選手悲願の挑戦権獲得なるか。相手のキコ・マルチネス選手の戦績や強さとは?かなりのベテランのようですが、今の調子はどうなのか。過去の動画や有名な試合とともに探りました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)
◆ボクシング◆ 2024年10月13日(日)・14日(月) 中谷潤人、井上拓真、田中恒成 他 注目の試合が多数 他開催場所:有明アリーナ |
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キコ・マルチネスの戦績
阿部麗也選手と世界王座挑戦権をかけて戦うキコ・マルチネス選手は、プロボクサーとしては珍しいスペイン出身。世界最高峰の「サッカー王国」だけに、国民のボクシングへの関心が低く選手層も薄い中、孤軍奮闘して国旗を背負い、世界2階級を制覇するほどに大活躍中の世界的強豪です。
ではその戦績や強さ、過去の試合動画などを順次ご紹介していきましょう。
PESAJE: Reiya Abe 57 kilos - Kiko Martínez 56,8 kilos. Combate eliminatorio de peso pluma FIB. Dato curioso: son los únicos dos boxeadores que no utilizarán mañana en el Ariake Arena guantes Winning. El español usará Leone, mientras que el nipón, Cleto Reyes. pic.twitter.com/G4A3bnSInB
— Peleadores del SN (@PeleadoresSN) April 7, 2023
プロフィール
キコ・マルチネス選手のプロフィールは以下の通りです。
本名 | キコ・マルチネス |
通称 | La Sensación(センセーション) |
出身 | バレンシア州エルチェ |
国籍 | スペイン |
誕生日・年齢 | 1986年3月7日(36歳) |
身長 | 165cm |
リーチ | 168cm |
アマ戦績 | ? |
プロ戦績 | 57戦 44勝 (31KO)11敗2分 |
デビュー | 2004年6月11日 |
経験階級 | フェザー級 |
利き手 | ? |
タイプ | オーソドックス |
KO率 | 54.39% |
入場曲 | ? |
参考リンク | Instgram |
戦績
キコ・マルチネス選手のプロ戦績は57戦44勝(31KO)11敗2分です。一覧は以下の通り。
戦 | 年月日 | 対戦相手(国籍・所属) | 国籍 | 勝敗 | ラウンド・時間 | 内容 | 備考 | ||||||||||
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58 | 2023-04-08 | 阿部麗也 | 日本 | - | 12R | 試合前 | IBF世界フェザー級挑戦者決定戦 | ||||||||||
57 | 2022-10-29 | ジョーダン・ギル | 英国 | 勝利 | 4R(12) | TKO | |||||||||||
56 | 2022-03-26 | ジョシュ・ウォリントン | 英国 | 敗戦 | 7R(12) | TKO | IBF世界フェザー級王座陥落 | ||||||||||
55 | 2021-11-13 | キッド・ガラハッド | 英国 | 勝利 | 6R(12) | TKO | IBF世界フェザー級王座獲得 | ||||||||||
54 | 2021-09-11 | ジャイロ・フェルナンド・デュラン | ホンジュラス | 勝利 | 8R | 判定 | |||||||||||
53 | 2021-02-13 | ゼルファ・バレット | 英国 | 敗戦 | 12R(12) | 判定 | |||||||||||
52 | 2020-08-21 | ノエ・マルティネス・レイゴザ | メキシコ | 勝利 | 3R(8) | TKO | |||||||||||
51 | 2019-12-07 | アレクサンダー・カサレス | メキシコ | 勝利 | 10R | 判定 | |||||||||||
50 | 2019-05-18 | ゲイリー・アレン・ラッセル・ジュニア | 米国 | 敗戦 | 5R(12) | TKO | |||||||||||
49 | 2018-10-27 | マルク・ヴィダル | スペイン | 勝利 | 12R | 判定 | |||||||||||
48 | 2018-05-19 | マルク・ヴィダル | スペイン | 引き分け | 3R(12) | 判定 | |||||||||||
47 | 2017-08-26 | ロレンツォ・パラ | ベネレーザ | 勝利 | 3R(8) | KO | |||||||||||
46 | 2017-07-14 | フランクリン・バレラ | ベネレーザ | 勝利 | 4R(8) | TKO | |||||||||||
45 | 2017-05-13 | ジョシュ・ウォリントン | 英国 | 敗戦 | 12R | 判定 | |||||||||||
44 | 2016-11-25 | レオネル・ヘルナンデス | ニカラグア | 勝利 | 8R(8) | 判定 | |||||||||||
43 | 2016-07-23 | エウゼビオ・オセホ | ニカラグア | 引き分け | 8R(8) | 判定 | |||||||||||
42 | 2016-02-27 | レオ・サンタ・クルス | メキシコ | 敗戦 | 5R(12) | TKO | |||||||||||
41 | 2015-12-12 | ミゲル・アルベルト・ゴンザレス・メナ | ホンジュラス | 勝利 | 4R(8) | TKO | |||||||||||
40 | 2015-11-14 | エバース・ブリセノ | ニカラグア | 勝利 | 8R(8) | 判定 | |||||||||||
39 | 2015-10-23 | ヘラルド・モリーナ | ニカラグア | 勝利 | 1R(8) | KO | |||||||||||
38 | 2015-07-18 | スコット・クイッグ | 英国 | 敗戦 | 2R(12) | TKO | |||||||||||
37 | 2014-12-12 | ギオルギ・ガチェチラゼ | ジョージア | 勝利 | 2R(8) | TKO | |||||||||||
36 | 2014-09-06 | カール・フランプトン | 英国 | 敗戦 | 12R | 判定 | IBF世界スーパーバンタム級王座から陥落 | ||||||||||
35 | 2014-04-23 | 長谷川穂積 | 日本 | 勝利 | 7R(12) | TKO | IBF世界スーパーバンタム級王座防衛(2) | ||||||||||
34 | 2013-12-21 | ジェフリー・マテブラ | 南ア | 勝利 | 9R(12) | KO | IBF世界スーパーバンタム級王座防衛(1) | ||||||||||
33 | 2013-08-17 | ジョナサン・ロメロ | コロンビア | 勝利 | 6R(12) | TKO | IBF世界スーパーバンタム級王座獲得 | ||||||||||
32 | 2013-04-27 | ダミアン・ダビド・マルキアーノ | アルゼンチン | 勝利 | 2R(8) | TKO | WBCラテンアメリカスーパーバンタム級王座獲得 | ||||||||||
31 | 2013-02-09 | カール・フランプトン | 英国 | 敗戦 | 9R(12) | TKO | EBU欧州王座から陥落 | ||||||||||
30 | 2012-07-21 | ダギー・カラン | 英国 | 勝利 | 6R(6) | 判定 | |||||||||||
29 | 2012-03-09 | アルセン・マルティロシアン | フランス | 勝利 | 12R | 判定 | EBU欧州スーパーバンタム級王座防衛(1) | ||||||||||
28 | 2011-04-15 | ジェイソン・ブース | 英国 | 勝利 | 10R(12) | KO | EBU欧州スーパーバンタム級王座獲得 | ||||||||||
27 | 2011-02-18 | オスカー・チャシン | ベネレーザ | 勝利 | 6R(6) | 判定 | |||||||||||
26 | 2010-09-11 | アルセン・マルティロシアン | フランス | 勝利 | 12R | 判定 | |||||||||||
25 | 2010-04-16 | ダリオ・アズアガ | パラグアイ | 勝利 | 3R(12) | TKO | WBOラテンアメリカスーパーバンタム級暫定王座獲得 | ||||||||||
24 | 2009-12-11 | サイード・チヒティ | モロッコ | 勝利 | 1R(6) | KO | |||||||||||
23 | 2009-09-25 | タカラニ・ンドロブ | 南ア | 敗戦 | 12R(12) | 判定 | |||||||||||
22 | 2009-02-27 | レンダル・マンロー | 英国 | 敗戦 | 12R(12) | 判定 | |||||||||||
21 | 2008-12-18 | ゲオルゲ・ギオンピリカ | ルーマニア | 勝利 | 6R(6) | 判定 | |||||||||||
20 | 2008-08-12 | シルヴィウ・ルプ | ルーマニア | 勝利 | 1R(10) | TKO | |||||||||||
19 | 2008-07-05 | ランテ・アディ | ガーナ | 勝利 | 8R(8) | 判定 | |||||||||||
18 | 2008-03-07 | レンダル・マンロー | 英国 | 敗戦 | 12R(12) | 判定 | EBU欧州王座の初防衛に失敗 | ||||||||||
17 | 2007-08-25 | バーナード・ダン | アイルランド | 勝利 | 1R(12) | TKO | EBU欧州王者獲得 | ||||||||||
16 | 2007-03-30 | アンドレイ・フローリン | ルーマニア | 勝利 | 1R(8) | TKO | |||||||||||
15 | 2006-12-15 | エジソン・トーレス | ベネレーザ | 勝利 | 8R(8) | 判定 | |||||||||||
14 | 2006-07-14 | ジョン・ビカイ | フランス | 勝利 | 12R(12) | 判定 | EBUヨーロッパ連合スーパーバンタム級王座防衛(1) | ||||||||||
13 | 2006-05-26 | アンドレイ・フローリン | ルーマニア | 勝利 | 3R(6) | TKO | |||||||||||
12 | 2006-03-10 | セーラム・ブアイタ | フランス | 勝利 | 10R(10) | 判定 | EBUヨーロッパ連合スーパーバンタム級王座獲得 | ||||||||||
11 | 2005-11-25 | ピーター・バラズ | スロバキア | 勝利 | 1R(6) | KO | |||||||||||
10 | 2005-10-14 | クリス・シーケラ | スペイン | 勝利 | 2R(6) | KO | |||||||||||
9 | 2005-07-15 | マヌエル・ゴメス | アンゴラ | 勝利 | 4R(12) | KO | TWBAスーパーバンタム級王座獲得 | ||||||||||
8 | 2005-05-06 | セルゲイ・ニキティン | ベラース | 勝利 | 2R(8) | TKO | |||||||||||
7 | 2005-03-04 | フレデリック・ボニファイ | アンゴラ | 勝利 | 2R(8) | TKO | |||||||||||
6 | 2005-02-04 | ニコライ・ミハイロフ | ブルガリア | 勝利 | 4R(6) | TKO | |||||||||||
5 | 2004-11-19 | フリオ・バルガス | スペイン | 勝利 | 4R(6) | TKO | |||||||||||
4 | 2004-10-15 | フアン・ガルシア・マーティン | スペイン | 勝利 | 3R(6) | TKO | |||||||||||
3 | 2004-09-10 | クリスティアーノ・アンドレス・オリベイラ | アンゴラ | 勝利 | 1R(4) | KO | |||||||||||
2 | 2004-07-24 | イリミエアイオン | ルーマニア | 勝利 | 3R(4) | TKO | |||||||||||
1 | 2004-06-11 | デビッド・カセロ | スペイン | 勝利 | 3R(4) | TKO |
キコ・マルチネスの強さ【動画あり】
阿部麗也選手とどんな戦いになるのか注目のキコ・マルチネス選手。幼少期は周りと同じサッカー少年だったそうですが、なぜか14歳でボクシングの道へ。
アマチュア時代から持ち前の強打が武器で、アマ戦績40戦のうち実にKO勝利が38回。04年にプロデビューし、36歳の現在まで非常に精力的に世界各地で試合を重ねてきました。
右構えで左右の強打をひたすら振り回す生粋のファイター。「当たれば倒れる」パワーが持ち味で、一度は世界制覇まで成し遂げたスーパーバンタム、フェザーの二階級では、数々の世界王者ら名だたる強豪たちと名ファイトを繰り返してきました。
ご覧の通り結構負け数は多いですが、相手を見ると2階級王者フランプトン選手に二度、世界王者ワーリントン選手に二度、他にもレオ・サンタクルス、ヌドロフ選手ら世界王者クラスばかり。いかにハイレベルな戦いが多いか分かります。
では以下に主な試合の動画をご覧下さい。
↓22年のGill戦(4RTKO勝利)
↓17年のワーリントン1(判定負け)
↓22年のワーリントン2(7RTKO負け)
長谷川戦を振り返る
再びの世界王座を目指して阿部戦を控えるベテラン、キコ・マルチネス選手ですが、戦績の中で14年にも一度日本人選手と対戦しています。それが元世界三階級制覇王者の長谷川穂積さんでした。
当時マルチネス選手はIBFスーパーバンタム級世界王者。二度目の防衛戦として、3階級制覇を狙う長谷川さんの挑戦を受けました。
しかし、バンタム時代に10度の防衛を誇った名王者長谷川さんも既に33歳。防御の衰えが隠せず、サウスポーである自分の死角から狙い打たれるマルチネス選手のパンチに初回から苦しみます。
「打ち合い上等」タイプだけにマルチネス王者が得意な打撃戦に付き合ってしまい、左右フックで2回に早くもダウン。4回には左フックでよろめきバッティングで左目上をカット。そして7回にまた強烈な左フックを浴びてダウン。TKO負けとなりました。
Boxeo vs. Coronavirus X. Kiko Martínez-Hozumi Hasegawa https://t.co/CYql4W6fN7 pic.twitter.com/l5fj0DB9OD
— Boxealo (@BoxealoInfo) March 23, 2020
キコ・マルチネスvs阿部麗也の予想
では最後に注目の「キコ・マルチネスvs阿部麗也」戦を予想してみましょう。海外ブックメーカーのオッズは未発表のようですが、階級ランクはリングマガジンではマルチネス選手が7位で阿部選手は圏外。
しかしBoxrecでは阿部選手9位、マルチネス選手11位と阿部選手が上で、実力はなかなか拮抗していると評価できます。
キャリア・経験では元2階級王者マルチネス選手が圧倒していますが、既に36歳のマルチネス選手は21年以降の5戦で3勝2敗。一方阿部選手は日本・アジア二冠を獲得するなど波に乗っており十分勝機はあると筆者は考えます。
阿部選手はボクサー技術やIQが高いのが持ち味。「パワー頼り」なマルチネス選手の庭には入らず、距離をとって徹底的にリスクを避けるアウトボックスをやりきれば、「阿部UD判定勝利」も見えてきます。
ただ、もちろん依然マルチネス選手のパワーは侮れません。不用意に強打をもらうと逆に「前半一発終了」もあり得ます。阿部選手のゲームプランが重要になってきそうです。
以下、SNSでのファンの声を一部ご紹介します。
出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/47b9efaef1aab8368f89807e031e6d34b75cb815/comments
まとめ
要約しますと
- 4月に阿部麗也とIBF世界王座挑戦権を争うキコ・マルチネスの戦績や強さ、動画をご紹介
- レアなスペイン出身元2階級制覇王者。11敗の相手は世界王者クラスの強豪ばかりの強さ
- 強打・攻め一辺倒が持ち味。あの長谷川穂積と打ち合って7RKO勝ち。阿部の戦略重要に