青木真也ONE戦績・強さ！なぜ人気で朝倉未来なら受けないってどういう意味？

アジア最大の総合格闘技（MMA）団体、ONE Championshipが11月19日、シンガポールで『ONE 163』を開催します。日本人ファイターたちの試合をメインに据えたこの大会、このほど追加カードとして、〝業界毒舌斬り〟で人気のベテランMMAファイター・青木真也選手の出場が発表されました。

会見で早速「朝倉未来ディスり」の毒を発射した青木真也選手。そもそも人気の秘密は？なぜいつも未来選手を「口撃」するのか。青木選手の戦績や経歴とともに、彼の魅力をあらためて考えてみました。（出典：Wikipedia、各スポーツメディア）

トレードマークの黒縁眼鏡にしわがれ声の「格闘技界ご意見番」。昔から不思議な存在感よね

青木真也ONE戦績

数年前からONEに参戦しシンガポールを練習拠点にする青木真也選手。今年3月の『ONE X』で「15年来の因縁」秋山成勲戦に敗れて以来、次戦が再起戦となります。

その青木選手の戦績などをあらためて振り返るとともに、なぜいつも朝倉未来選手を目の敵にするのか？　「常にKYな毒舌噴射」でも根強い人気があるその秘密に迫りました。

もうすぐ40歳なのにバリバリ現役。「他にやることがない。50まで、いや死ぬまでやる」と根っからの格闘技好きなんだな

プロフィール

青木選手は静岡県生まれの39歳。これまでの経歴は大変異色です。小学3年で柔道を始め、人一倍の練習と努力で腕を上げます。

静岡学園から早大に進んでも柔道を続けますが、「投げ技一本」が重視される柔道界で、自分が得意の極め技や意表を突く戦法が「異端視」されることに違和感を持ち、当時桜庭和志選手が活躍していたプロMMAの世界へ身を投じます。

大卒後、静岡県警の警察官になるも短期間で辞めたこともあったらしい…

様々な団体を歩いて、強いこだわりを持つ武器の絞め技で活躍、修斗、WAMMA、DREAMで王座を獲得します。DREAMでは主力選手として勝利を重ね、2010年代からはONEを主戦場に試合を行っています。

激しいファイトスタイルでも知られ、「格闘技はスポーツにあらず。敵が本気ならこっちも」と相手を骨折させるまで極め続け、試合後も侮辱するなど言動が物議を醸すこともしばしば。

リスペクトするプロレスへの参戦経験もあるほか、「相当な格闘技オタク」を自認。入門書などの著書も多い〝インテリファイター〟でもあります。

リング通称はバカサバイバー、跳関十段！圧倒的絞めKO率の高さから「アジア屈指のグラップラー」とも呼ばれるわね

https://youtu.be/lblVIJZd-0I

戦績

青木真也選手のMMA戦績は47勝（3KO、一本勝ち30）10敗です。うちONE戦績は13勝4敗です。

青木真也なぜ人気？

ONEなどでの戦績からも分かる日本を代表する強豪MMAファイター青木真也選手。時に奇抜、時に過激で「朝倉未来の天敵（？）」を標榜する強烈な個性も持ち味ですが、なぜファンに根強い人気があるのでしょうか。

SNSなどの声を拾うと「メディアや周囲の人に媚びることなく、リング内外でぶれない主張と姿勢」「前例にとらわれない独特な生き方」にありそうです。以前雑誌FLASHのインタビューで語った信条に一端が見えますので、概要をご紹介しましょう。

・僕は若い頃から、完全を求める社会に違和感があり孤独だった。人間関係ってもっと曖昧で緩くていいのではと感じる。

・不完全こそ美しいと思う。基本的には人間ってダメなもんだし、どれだけダメかが魅力みたいな。

・五輪選手とかって強さのみ追究してクリエイティブさは不要。だから話が面白くない。人を魅了するっていうのはそうじゃない。言葉があって伝わる部分もある。

また独自の格闘技論も別のメディアに語っています。

・僕らが生きているのは素人さんが思うような甘い世界ではない。僕は躊躇なく骨を折る。嫌なら見るなよと。

・格闘技はサブカルであってほしい。地上波で大衆に見せるものではなく見たい人だけが見ればいい。

・緩い人は僕の「客」ではない。格闘技はあくまで相手を倒す技術であり緻密な研究や理屈の上に成り立っている。

青木ってつまるところインテリ。あと格闘技に対するピュアさやストイックさも凄い。40歳手前でこの肉体はある意味芸術！

朝倉未来だったら受けないの意味

「強くて毒舌」な青木真也選手。ここ数年なぜか「朝倉未来批判」が目立ち、今回のONE会見でもディスりが。11月、青木選手はMMAレジェンド・ヌルマゴメドフ門下生の強豪イザガクマエフ選手と対戦しますが、これについて「こういう厳しい試合は未来だったら受けないだろう」と発言しました。

青木選手はかねてから朝倉選手とのスタンスの違い、生き方の対照性を語ってきました。例えば以下のような感じです。

・朝倉未来は格闘技に対するこだわりとか解像度みたいなものはない。だから利があること、跳ねることは照れなくやれる。その点凄く強い。

・格闘技を“手段”として捉えている世代。だからYouTubeに熱心。経済的な欲も凄い。

・彼は非常に商売がうまいが決して言葉が強いタイプじゃない。YouTubeで稼ぐには突飛なことをやらないといけない。するとびっくりするぐらい客の質が悪くなる。あのヤンキー適合的な、多い層にドンといける照れのなさが強み。

・僕はどっちかというと偏差値60以上とかのコアファン向き。未来のまねは全く無理だしYouTube的層は相手にしたくない。

こうした青木選手の考え方からすると「未来だったら受けない」の真意は、「格闘技をビジネスの一手段とする未来選手は、真の強豪相手にケガを辞さないような〝ガチファイト〟はやらない」ということと思われます。

結局「格闘技の魅力を広める」という共通の目標で、この両スターのアプローチは真逆ってことなのよね…

青木真也ここでクマエフ戦を受けるとは流石だわ。
青木がクリスチャンリーと戦う時も青木は自ら指名して「一番強い奴と戦いたい若い力から逃げたくない。
ぶつかっていきたい」って言ってんだよな。尊敬します。
pic.twitter.com/xVC3GblbXT

— エイジ (@ek420doggydogg) October 17, 2022

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。