昨年、我らが「日本ボクシング史上最強のモンスター」井上尚弥選手が4団体王座を統一したバンタム級。年が明け井上選手が4つの王座をすべて返上したため、今年はバンタム級で激しい〝王座争奪戦〟が展開されることになります。
メディアでは早くも王座決定戦の噂で持ちきり。その「新王者候補」の一人がビンセント・アストロラビオ選手(フィリピン)です。アストロラビオ選手の戦績や強さとは?王者たるスペックの持ち主なのか?試合動画とともにまとめました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)

アストロラビオの戦績
2月現在、4つの世界王座がすべて空位になっているバンタム級。4つの団体では、今年前半にも王者決定戦が順次行われるとみられます。
海外専門メディアでは早速「誰と誰が戦うようだ」「○○陣営は拒否した」といった情報が飛び交っています。その渦中にある注目の強豪の一人が、ビンセント・アストロラビオ選手です。
果たして「ポスト井上」として王座を戴冠し、「新バンタム級スター」になり得るボクサーなのか?アストロラビオ選手の戦績や強さ、経歴などを以下に見ていきましょう。

Vincent Astrolabio-Emmanuel Rodriguez Vacant Bantamweight Title Fight Ordered By IBF https://t.co/ybjqscmtJk pic.twitter.com/O3nmzC5mjM
— BoxingScene.com (@boxingscene) February 1, 2023
プロフィール
ビンセント・アストロラビオ選手のプロフィールは以下の通りです。
本名 | Vincent Diazen Astrolabio |
---|---|
通称 | Asero |
出身 | サウスコタバト県ジェネラルサントス市 |
国籍 | フィリピン |
誕生日・年齢 | 1998年生まれ |
身長 | 165cm |
リーチ | 166cm |
アマ戦績 | 1戦0勝1敗 |
プロ戦績 | 21戦18勝(13KO)3敗 |
デビュー | 2015-11-13 |
経験階級 | バンタム級 |
利き手 | 右 |
タイプ | オーソドックス |
KO率 | 61.9% |
入場曲 | |
その他 |
戦績一覧
ビンセント・アストロラビオ選手の戦績は18勝(13KO)3敗です。一覧は以下の通り。
日付 | 相手 | 結果 | 結果 | |
---|---|---|---|---|
21 | 2022 年 12 月 17 日 | ニコライ・ポタポフ | 勝利 | KO6R |
20 | 2022 年 2 月 26 日 | ギレルモ・リゴンドー | 勝利 | UD |
19 | 2021 年 2 月 27 日 | ジェリー・パビラ | 勝利 | TKO1R |
18 | 2019年12月15日 | ウィルバート・ベロンド | 勝利 | KO8 |
17 | 2019年8月24日 | ケヴィン・アセニエロ | 勝利 | TKO5R |
16 | 2019年4月6日 | パトリック・リューフォト | 勝利 | TKO9R |
15 | 2018年12月15日 | ZongLi He | × | MD |
14 | 2018年10月14日 | Yotchanchai Yakaeo | 勝利 | KO1R |
13 | 2018年7月15日 | 小林佑樹 | × | TKO4R |
12 | 2018年3月25日 | ジュン・エラハム | 勝利 | UD |
11 | 2017年12月17日 | ジョン・マーク・アポリナリオ | × | UD |
10 | 2017年9月29日 | アヤティ・サイリケ | 勝利 | UD |
9 | 2017年7月24日 | ジョー・テジョーンズ | 勝利 | UD |
8 | 2017 年 5 月 12 日 | ニカルド・カランバ | 勝利 | TKO2R |
7 | 2016 年 12 月 17 日 | レナンテ・スアカサ | 勝利 | TKO8R |
6 | 2016 年 8 月 23 日 | マルロウ・サンドヴァル | 勝利 | KO2R |
5 | 2016 年 6 月 4 日 | レナンテ・スアカサ | 勝利 | UD |
4 | 2016 年 4 月 1 日 | ジュン・エラハム | 勝利 | TKO5R |
3 | 2016 年 1 月 23 日 | ローウェル・サギサ | 勝利 | KO1R |
2 | 2015年11月13日 | ベネル・サンティグ | 勝利 | TKO3R |
1 | 2015 年 8 月 14 日 | アルジー・エメンド | 勝利 | TKO1R |
アストロラビオの強さとは?動画あり
戦績をご紹介したアストロラビオ選手は25歳とフィリピン期待の若き世界王者候補。最近数年は負けなしの6連勝中で、WBOオリエンタル王座、WBCインターナショナル王座、WBOインターコンチネンタル王座といった地域タイトルを立て続けに獲得しています。
KO率6割超となかなかパワーのあるオーソドックスタイプのボクサーです。
キャリアのハイライトは昨年2月の元世界2階級制覇王者リゴンドー選手との戦いでしょう。リングを隅々まで使う徹頭徹尾のアウトボクサーとして知られるリゴンドー選手。「試合中眠くなる」、もとい、相手が捉えにくいことでは「世界屈指」です。
しかしこの試合では、アストロラビオ選手が8回、強烈な右を浴びせダウンを奪う意外な展開に。結局最終10Rが終了し判定に持ち込まれましたが、ジャッジは3-0でアストロラビオ選手を支持するUD完勝となりました。

こうした最近の好調さの結果、アストロラビオ選手は各団体でのランクが急速にアップ。今ではIBF1位、WBO2位と王座が目前の位置につけています。
海外のボクシングメディアでは最近「IBFは王座決定戦として、アストロラビオと2位の元王者エマヌエル・ロドリゲスの対戦を指令」「WBO1位のモロニ-がアストロラビオとのWBO王座決定戦にくら替え」など、次のベルトをめぐる動静報道にアストロラビオ選手が頻繁に登場。
まさに「引く手あまた」、キャリアの中で最も世界王座に近づいている状況だといってよいでしょう。そんなアストロラビオ選手が、次戦についてどういう決断を下すのか当面注目の的になりそうです。
最後にアストロラビオ選手の試合動画を2つご覧下さい。
↓21年の「vsパビラ」戦(1RTKO勝利)
↓前戦、昨年末の「vsポタポフ」戦(6RKO勝利)

アストロラビオの評価まとめ

引用:https://twitter.com/Aoi_taisei_soul/status/1620985648307142657

引用:https://twitter.com/seiha_wilder/status/1621643373034749952

引用:https://twitter.com/haRv5r12lUrzAfI/status/1621644544831029248

引用:https://twitter.com/shiba_box1109/status/1620903119587794944
まとめ
要約しますと
- 尚弥なきバンタム級で王座争奪戦勃発!候補の一人が比の若手アストロラビオ
- リング誌4位、IBF1位など。戦績18勝3敗、21年に元2階級王者リゴンドー下す
- IBFがロドリゲスと王座戦指令、WBOもモロニ-と決定戦の可能性。決断如何に?