昨年大晦日、ビッグマッチてんこ盛りの2022年を締めくくるプロボクシングの世界スーパーフライ級二団体王座統一戦「WBO王者井岡一翔 vs WBA王者ジョシュア・フランコ(米)」が行われました。
結果は12R終了して判定に持ち込まれ、「マジョリティドロー」というあまり耳慣れない結果で引き分けに。それぞれの王座が防衛されたものの、ベルトの統一はなりませんでした。
この「マジョリティドロー」とは意味は?試合直後、一時「不可解判定」とファンが炎上したものの、その後内容を詳細に見ると〝ドローが妥当〟との声が増えた理由も探りました。(出典:Wilipedia、各スポーツメディア)
◆ボクシング◆ 2025年1月24日(金) 井上 尚弥 vs キム・イェジョン 他 他開催場所:有明アリーナ |
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マジョリティドローとは意味は?
注目の統一戦「井岡対フランコ」。試合は全ラウンドを通じて、とにかく前に出て手数を出すフランコ王者に対し、巧みに防御しながら隙をみてカウンターやボディを放つ井岡王者の攻防に終始。
最後まで二人ともダウンは奪えず、決定的な場面もないままゴング。リング上で発表された判定結果は以下のようになりました。
・ジャッジ:クリストドーロー(南ア) … 115-113でフランコ支持。
・ジャッジ:マーシュ(NZ) … 114-114のドロー。
・ジャッジ:トーレス(プエルトリコ) … 114-114のドロー。
この結果ジャッジ裁定が「1-0でフランコ支持」ということになり、規定により引き分けに。これは「マジョリティドロー」と呼ばれる結果ですが、どういう意味で、なぜ「1-0」なのに引き分けなのでしょうか。
https://twitter.com/TBSboxing/status/1608613842589728770
JBCのルールブックによると、第121条「試合の勝敗」の第4項に「集計の結果、ジャッジ3名のうち2票以上を獲得したボクサーを勝者とし、他を敗者とする。いずれのボクサーも集計の結果が2票に達しないときは、引き分けとする」とあります。
即ち、今回のフランコ選手のようにジャッジの支持が1人だけの場合引き分けとなります。ちなみに引き分けパターンとしては、①ジャッジ3人全員がドロー②1人は選手A支持、1人は選手B支持、1人はドローの三者三様③1人が選手A支持、2人がドロー、の三種類があります。
この①はユナニマスドロー(全会一致で引き分け)、②はスプリットドロー(3人バラバラ)、③はマジョリティドロー(引き分け多数)と呼ばれます。
井岡フランコ0-1でドローそして炎上
激戦、接戦となった「井岡vsフランコ」ですが、試合直後は選手自身や関係者、ファンの間で様々な見方があり、ジャッジの「マジョリティドロー」判定に対して〝炎上気味〟になりました。
選手自身は二人とも「自分が勝っていたと思ったが、ジャッジを受け入れる」。また元世界王者の間では、例えば具志堅用高氏は大差でフランコ勝利、内藤大助氏は逆に大差で井岡勝利とこちらも判断が分かれました。
確かに素人目には、全体にフランコ王者が押し気味で、井岡王者はロープを背負う場面が多く見えたほか、試合後の表情でも井岡王者は頭部を中心に真っ赤に染まっていましたが、フランコ王者はさほどでもなく、「井岡の方が劣勢だったのでは?」と思えたファンも多かったようです。
井岡、フランコと引き分け 6度目防衛、統一ならず スーパーフライ級https://t.co/e7KNWf287o
33歳の井岡は29勝(15KO)2敗1分け、27歳のフランコは18勝(8KO)1敗3分け1無効試合となった。
— 産経ニュース (@Sankei_news) December 31, 2022
井岡フランコのドローが妥当な理由
聞き慣れない「マジョリティドロー」の意味とともに、判定内容でも議論が分かれた「井岡vsフランコ」。しかし、試合から時間がたって攻防の詳細分析が明らかになると、今回の判定は基準に従った妥当なもの、という見方が増えてきました。
例えば「CompuBox」による両王者のパンチ分析結果がこちら。
Franco averaged 117.7 punches thrown per round to Ioka's 66.4 but was probably hurt by Ioka's accuracy- 27% landed to Franco's 14%. 96 of Ioka's 214 landed punches were body shots. Franco threw nearly as many power shots as Ioka threw total punches. #IokaFranco pic.twitter.com/artazmrZQc
— CompuBox (@CompuBox) December 31, 2022
つまり数値からは以下のような攻防内容がうかがえます。
・試合全体の合計パンチ数は井岡797発、フランコ1412発で手数ではフランコが倍近い。
・「着弾率」(体にヒットした割合)では井岡27%、フランコ14%でパンチの正確性、有効打の多さでは井岡に軍配。
・ジャブの着弾率は13%と6%で井岡、パワーパンチの着弾も39%と22%で井岡が上(即ち井岡の防御が巧み)。
・ただフランコが放ったパワーパンチ数は、井岡の全パンチ数と同じくらい多く、アグレッシブだった。
また今回のジャッジ3人のラウンドごとの採点詳細をみると、3人全員が「10-9」で片方を支持したラウンドは、フランコ優勢が2、4、6R、井岡優勢が8、9、10R。それ以外は三者まちまちでした。全体に試合前半はフランコ優勢、後半は井岡優位と判定されています。
ボクシングの判定基準は、①有効打の多さ(クリーンヒット)②攻撃性の高さ・手数(アグレッシブ)③防御のうまさ(ディフェンス)④試合態度、戦術、主導権の優位さ(リング・ジェネラルシップ)の4つを総合的に検討する、とされています。
①~④の優劣はそれぞれのジャッジの判断に任されているとされ、今回の「井岡vsフランコ」戦のように、有効打・手数・攻撃力・防御力の各観点がそれぞれ両者まちまちだった場合は、まさに「五分と五分」、引き分けが妥当だったといえるでしょう。
https://twitter.com/TomLoeffler1/status/1609124322718941187
井岡フランコ戦ドローのみんなの反応
引用:https://twitter.com/cycline_box/status/1609350052304285697
引用:https://twitter.com/otonanogijouai/status/1609710113149026305
引用:https://twitter.com/isshoutonkotsu/status/1609704048936247296
引用:https://twitter.com/zeeko3/status/1609699768854515741
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
要約すると...
- 大晦日統一戦「井岡vsフランコ」はマジョリティドローで両者防衛。統一ならず
- 規定でジャッジ支持は2票以上ないと引き分け。今回はフランコ1-0で勝敗なし
- 手数・攻撃でフランコ、有効打・防御で井岡。まさに五分と五分の高度な攻防
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