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ボクシング

ノーガード戦法かつて実施したボクシング選手!そのメリットとデメリット

ボクシング界の「至宝」、ザ・モンスター・井上尚弥選手がついに悲願のバンタム級4団体王座統一を成し遂げました。

「亀状態」のバトラー選手を11Rついにこじ開け、大の字に倒す見事なKO勝利。あらためてその超絶な強さが世界を震撼させました。

そのバトラー戦では、井上選手には珍しい「ノーカード戦法」も大きな話題に。そもそもノーガード戦法とは?そのメリットとデメリットや、かつて実行した有名ボクサーをまとめました。(出典:Wilipedia、各スポーツメディア)

ある意味バトラーも相当研究して、「0.1%の勝てる方法」にトライしたんだろうが……まあ逆に、小手先戦術じゃあ全く通用しないって証明されたね!

 

◆ボクシング◆
2024年10月13日(日)・14日(月)
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ボクシングのノーガード戦法とは定義は?

13日のメガマッチ「井上尚弥vsバトラー」。初回から終盤まで一貫して守り一辺倒、全く攻めないバトラー選手に業を煮やし、途中井上選手は両手を完全に下げたり、後ろ手に組んで相手に「打ってこい」と挑発する「ノーガード戦法」を見せるシーンがありました。

そもそも「ノーガード戦法」とはどういうものでしょうか。ボクシングは両拳だけで相手を攻撃するスポーツ。もちろん相手もパンチを繰り出すので、それを防ぐ技術も必須です。

ボクシングの基本的な守りの技術には、相手のパンチを内側にはじいてかわす「パアリング」、足で瞬時に移動しよける「ステッピング」や「バックステップ」、上体や頭を動かしてよける「ウェービング」「ダッキング」といった種類があります。

中でも最も重要とされる防御法が「ブロッキング」及び「ガード」です。基本は両腕をL字型にしてこめかみ付近に当て、顔や腹部をパンチから守るテクニック。反対に両腕を下げて顔や上半身を完全に相手にさらす格好を「ノーガード」といいます。

ガードしないと相手のパンチが当たり放題になるため、通常ボクシングでノーガードはあり得ないわけですが、一つの戦術としてあえてガードを下げ、相手を懐に呼び込むスタイルが「ノーガード戦法」と俗に呼ばれているようです。

将棋や野球でも「ノーガードの殴り合い」って比喩あるけど、ボクシングでのそれは「ただ殴られ続ける」って意味では全然ないのね

ノーガード戦法のメリットとデメリット

ノーガード戦法にはどういうメリット、デメリットがあるのか、以下に、ボクシングメディアや解説者の話を参考にまとめてみました。

◆メリット

ガードが堅く守備的な相手に対して行われることが多い。

・相手を油断させたり怒らせることで、パンチを出させ体の隙をつくるのが狙い。

・ガードを肩の位置まで下げると腕をバックスイングしやすくなり、強いパンチが出しやすい

・相手の遠い位置から長く速いパンチやカウンターを打てる。

・相手より自分の方がリーチが長く、スピードもあることが条件。

◆デメリット

・相手のパンチ動作や軌道を見切り、もしパンチを受けても「上体やステップで必ず距離を外せる」という自信があることが前提。

・その確信やスキルがないまま行うと、逆に相手からもカウンターを被弾しやすい

・少しでもミスすればもろに強打を浴びてダウンするリスクもある。

・相手を見下して愚弄する行為でもあり、スポーツ的には印象が悪い

尚弥みたく完全に相手を凌駕している場合のみ可能で有効な、相当高度なテクだな。「ガードが甘い」「無意識に下がる」ってケースが一番危険だよ…

かつてノーガード戦法を実施したボクシング選手

あまりリング上では「パフォーマンス」せず、勝負師に徹する井上尚弥選手だけに、バトラー戦でのノーガード戦法は〝レア感〟からメディアで大きく取り上げられました。

では、過去にノーガード戦法を行った有名選手には誰がいるのか、「ボクシング世界王者経験者」という条件で主な選手を調べてみました。

ナジーム・ハメド(英、元IBF・WBO・WBC世界フェザー級王者)

ノーガード戦法で最も有名な「変則・挑発戦術」の代表格。薄ら笑いで腕をだらりと下げノーガード、ダンスするようなステップで動き回るなど、相手を馬鹿にしたような非常にトリッキーなスタイルで知られます。

しかし、相手が大振りになった瞬間に「飛び込みパンチ」を見舞い一気にKOしてしまうなど、身体能力や反射神経が極めて優れており、かつパワーパンチャーだからこそできた戦法だともいわれます。

派手なパフォーマンスや「前転リングイン」などとにかく異色の魅せるボクサー。そんな彼も負けを一度喫してるし、やっぱり「ノーガード戦法」は危険ではあるのよ

ジュニア・ウィッター(英、元WBC世界スーパーライト級王者)

パンチを見切る目のよさや、的確にパンチをヒットさせる「当て勘」が抜群に優れたボクサー。その武器を生かし、ガードを下げたまま上体を揺らしてパンチをよける防御技術や、セオリーを無視したボクシングスタイルが有名でした。

同じ英国人でもあり「ナジーム・ハメド2世」とも呼ばれることもあったそうです。

ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ、元世界3階級制覇王者)

ハイッテク」の異名を持つ、極めて技巧に優れた変幻自在の多彩・華麗さで傑出したボクサー。高度なテクニックとステップワーク、センスの高さで、相手を翻弄する試合も数多くありました。

例えば17年のソーサ戦では、「闘牛士」のようなポーズで挑発したり、ノーガードでパンチをかわしながら強烈なボディを返し、「腹が痛いだろポーズ」をして皮肉るなどのシーンもみられました。

あとこれは漫画だけど、「あしたのジョー」の主人公矢吹丈も、ファイティングポーズをとらず両手を下ろして棒立ちのまま戦う「両手ブラリ戦法」やってたなあ

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • 井上尚弥がついに4団体王座統一。亀状態のバトラーに途中ノーガード戦法見せる
  • 全くガードしない変則戦術。相手を挑発し一瞬でカウンター見舞う。見切り力必須
  • ナジーム・ハメド、ウィッター、ロマら過去の世界王者も実行。無論リスクも伴う

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