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ボクシング

井上尚弥PFP1位に世界の反応は?批判殺到もあるが冷静にまとめてみた

世界で最も歴史と権威ある米国のボクシング専門誌、ザ・リング(リング誌)が、このほど全階級最強ランキング「パウンドフォーパウンド(PFP)」を更新。7日にドネア選手に圧勝し3団体統一を達成した井上尚弥選手を1位に選出しました。

日本人初の大偉業とあって国内メディア、ボクシング界とファンは沸騰していますが、一方で海外では「イノウエが1位はおかしい」と一部に疑問の声も。なぜ「井上尚弥PFP1位に批判殺到」説があるのか?リング誌の決定過程や異論、ボクシングのPFP選定の難しさをまとめました。(出典:Wikipedia、スポーツメディアなど)

「実質世界最強」のPFP1位。アジアではパッキャオに次いで2人目、軽量級でもロマゴン以来の凄い快挙なんだけどね!

 

◆ボクシング◆
2024年10月13日(日)・14日(月)
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井上尚弥PFP1位に世界の反応は?

6月7日行われたバンタム級3団体統一戦「井上尚弥vsドネア2」。結果は、5階級制覇のレジェンドである強豪のドネア選手から、4分余りで2度のダウンを奪った井上尚弥選手が、わずか2RでTKO勝利を収めるという衝撃的内容でした。

この試合は全米はじめ多くの国で生中継され、世界をも大変驚かせたようです。直後に世界の5大ボクシングメディアが相次いでPFPランキングを更新。中でも老舗で「ボクシングバイブル」とも称されるリング誌は、ついに「井上尚弥PFP1位」と発表しました。

世界では、井上選手のあまりの強さに感嘆と賞賛が巻き起こった一方で、一部には「1位じゃないだろ」など〝批判殺到〟説も出ている様子。実際にどうなのか、SNSの反応を見ていきましょう。

ボクシングのPFPは有識者や記者の投票制ではあるけど、他競技のように根拠となるポイントやスタッツがないから、どうしても主観メインになっちゃうのよね…

https://twitter.com/PrimeVideo_JP/status/1535502668172517377

日本人初のボクシングPFP1位に

ボクシングは17階級に体重が細分化され、それぞれで王者を決めるスポーツ。選手の安全や公平性の観点から当然なのですが「もし体重が同じだと仮定すれば誰が最強なのか?」と発案されたのがPFPです。

元来はザ・リングが、1940~60年代に圧倒的な強さでウエルター・ミドル級の頂点に君臨した「拳聖」シュガー・レイ・ロビンソンをたたえる称号として50年代に創設。89年に現在のようにランキング化されました。

過去にはタイソン、パッキャオ、メイウェザー、ロマチェンコ、カネロらが1位に輝いたな

日本人では、元WBCバンタム級王者山中慎介氏や元WBAスーパーフェザー級王者内山高志氏もかつてトップ10入りしていますが、1位になったのは今回の井上尚弥選手が初めてです。

https://twitter.com/ringmagazine/status/1535300499632795649

有名人の反応

ボクシングは欧米や中南米の選手層が厚い中~重量級が最も激戦階級とされ、過去ほとんどのPFP1位はそれらの階級のボクサーが選ばれました。井上選手のような軽量級から選出されるのは極めて異例です。

これに対しボクシング界の有名人たちはどう反応しているのか、SNSやメディア報道から探ってみました。

井上尚弥の公式談話

「1つひとつ積み上げてきたことがこうして評価されたことはボクサーとして光栄です。この栄誉に恥じないためにもまた1つモチベーションが上がりました」

◆大橋秀行(大橋ジム会長、元ミニマム級世界王者)

「生きている間に日本人の五輪金メダリスト(村田諒太)、世界ミドル級王者(竹原慎二)、そしてPFP1位(井上尚弥)を見られると思っていなかった。物事は諦めてはいけない。固定観念を決めず常に高みを、大きく希望を持っていることが大事なのだと感じた」

◆シャクール・スティーブンソン(現WBC・WBO世界スーパーフェザー級王者)

https://twitter.com/ShakurStevenson/status/1534996538266640407

4団体統一したチャーロ弟さんがすごく低くて、尚弥さんがそのはるか上位なことが随分不満みたい

◆デヴィン・ヘイニー(現ライト級4団体統一王者)

https://twitter.com/Realdevinhaney/status/1535306551380025344

「アンディスピューテッド」の自分がリストにないのに、なんであまり試合してないライバルのロマが上位にいるのか!ってことだね

一般人の反応

では一般の日本のファンはどうみているのか、SNSからご紹介しましょう。

PFP1位とか異次元すぎる。バロンドールやMLBのMVPのようなもの。ボクシング見始めて四半世紀以上、こんな日が来るとは…

引用:https://twitter.com/mattsun_23/status/1535643413722599425

海外では賛否あるらしいが、3つのベルトを5Rで取ったという事実はPFP上位でも無いんじゃないかと思う

引用:https://twitter.com/uki6615/status/1535639479569895425

ウシクより上といえるか。いずれ1位になる選手だが、まだ少し早い

引用:https://twitter.com/takawo22222/status/1535623932254257152

ボクシング界隈がエラい盛り上がってるけど、そもそも階級制のスポーツにおいて、雑誌編集者の妄想の中で作ったランキングになんの価値があるんだ?ってのが一般人の意見だろうね

引用:https://twitter.com/RyoSata/status/1535620751289888769

リング誌も割れて悩んだ1位

このように「井上尚弥PFP1位」に世界から「賞賛と批判」殺到なリング誌の最新PFPランキングですが、そもそもPFPとは、実際に試合では決められない、いわば仮想の産物。有識者が自分なりの分析と判断で考える順序だけに、どんなランキングでも異論が出るのは仕方ない面があります。

実際に今回の最新ランク決めでも、各メディア内部では相当激しい議論が行われたようです。各誌の決定過程報道から、編集者たちの悩みぶりをご紹介しましょう。

◆ザ・リング

ザ・リングでは、9人の有識者パネリストの投票により毎月ランキングを決定。賛否の主な意見は以下の通りでした。

・グレイ氏「ドネア戦は虐殺のよう。私たちは井上の勝利を予測していたが、ここまでの一方的な結果は予想できなかった。これは1位に値する

・ウェインライト氏「誰も過去ドネアにこんな勝ち方をしたことがない。もしウシクがジョシュア再戦で強い印象を与えたり、クロフォードとスペンスが戦えばその勝者が1位になるかもしれないが、今は井上だ

・杉浦氏とモリージャ氏「井上が最高のファイター」「『速い』『狡猾』『いつも素晴らしくシャープ』は現時点では控えめな表現だ」

・モンテロ氏「井上は疑いない強さだが、彼の功績はウシクの上にはいかない。少なくとも今はまだ」

・マルカヘイ氏「私がまだウシクを井上より上に置いているのは、ウシクが敵地に乗り込みジョシュアを破ったからだ」

最終的に井上・ウシクの支持票は4対4のイーブンとなり、最後の1票をフィッシャー編集長が「井上のパフォーマンスはセンセーショナルで完璧だった。実際、1位は井上・ウシクどちらでも問題ない」と井上選手に投じたそうです。

スポーツジャーナリスト杉浦大介さん、実はリング誌のパネリストだったのね!日本人としてそれも凄ーい

◆ESPN

ESPNは16人のパネリストが投票で決定。今回井上選手はクロフォード選手に次いで2位のままでしたが、その差は前回の40票から10票に縮小しました。主な意見は以下の通りです。

・コッピンガー記者「井上は何年もの間、カネロに次ぐ私のリストの2位だった。しかし今回ドネアをこんな簡単に倒すとは、彼は思っていただけのファイターではない。まだ29歳だしさらに良くなる」

・ベイビー記者「私は階級を上げ4団体を統一したボクサーこそ偉大だと思う。井上はまだ3団体。彼がそうなればPFPのトップに立つ資格を得るが、今はまだだ

「相手の強さ」「勝ち方が圧倒的KOかどうか」って観点なら、ウシクらと比べても決して尚弥1位はおかしくないと思うけどね

まとめ

今回の記事をまとめると以下の通りです。

要約すると...

  • リング誌PFP1位に日本人初の井上尚弥。世界からは賞賛の一方批判も?
  • シャクール、ヘイニー「4団体統一王者が低いのはおかしい!」と疑問
  • リング誌内部でも激論。投票は4対4の同数。最後に編集長が井上支持

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